2014年12月 Intoxicated Lotus
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 IYE2014第7弾にして最終回、2014年の総再生回数ランキングTop 100~! ゆずひめが今年一番聴いた100曲はいったいどんなラインナップになってるのかな~? これまでIYE2014で発表してきたランキングとの相関関係にも注目よ~! それじゃあ100位から一気に~? カウントダウン!




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100位:The Wreckers「Lay Me Down」
*99位:Tove Lo「Habits (Stay High)洋楽アルバム2
*98位:Beyonce「***Flawless feat. Chimamanda Ngozi Adiche
*97位:Alanis Morissette「Ironic
*96位:福原美穂「ライジング・ハート
*95位:秦基博「ひまわりの約束アニメソング9
*94位:Cocco「ありとあらゆる力の限り邦楽アルバム11
*93位:The Saturdays「What Are You Waiting For?洋楽ソング3
*92位:Beyonce「Drunk In Love feat. JAY Z
*91位:松任谷由実「愛と遠い日の未来へ
*90位:Tommy february6「MaGic in youR Eyes」
*89位:Cocco「キラ星邦楽アルバム11
*88位:倉木麻衣「無敵なハート邦楽ソング4
*87位:大塚愛「モアモア邦楽アルバム12
*86位:Shakira「Empire洋楽アルバム30
*85位:椎名林檎「カーネーション邦楽アルバム1
*84位:Lily Allen「Hard Out Here洋楽アルバム11
*83位:Iggy Azalea「Black Widow feat. Rita Ora洋楽ソング11
*82位:アナ&エルサ「生まれてはじめてアニメソング8
*81位:椎名林檎「罪と罰
*80位:坂本真綾「SAVED.アニメソング6
*79位:ASY「instagram madness」邦楽アルバム2
*78位:Iggy Azalea「Fancy feat. Charli XCX洋楽ソング10
*77位:大塚愛「バイバイ
*76位:板野友美「Crush邦楽アルバム7
*75位:宮野真守「MOONLIGHT」
*74位:BoA「Shout It Out邦楽アルバム10
*73位:ASY「NO邦楽アルバム2
*72位:Rita Ora「I Will Never Let You Down洋楽ソング4
*71位:Rihwa「春風邦楽アルバム32
*70位:BONNIE PINK「Happy Ending」
*69位:ともさかりえ「都会のマナー」
*68位:東京事変「今夜はから騒ぎ
*67位:椎名林檎「逆さに数えて」邦楽ソング5
*66位:加藤ミリヤ「UNIQUE」邦楽アルバム15
*65位:Pixie Lott「Nasty洋楽アルバム13
*64位:Britney Spears「Work Bitch
*63位:BUMP OF CHICKEN「天体観測
*62位:浜崎あゆみ「Pray」邦楽アルバム6
*61位:椎名林檎「渦中の男」
*60位:椎名林檎「正しい街」
*59位:宇多田ヒカル「
*58位:Bastille「Pompeii
*57位:板野友美「SWAGGALICIOUS」邦楽アルバム7
*56位:Anastacia「Stupid Little Things洋楽アルバム31
*55位:YUKI「誰でもロンリー邦楽アルバム3
*54位:中島美嘉×加藤ミリヤ「Gift邦楽ソング2
*53位:Mariah Carey「Heavenly (No Ways Tired / Can't Give Up Now)」洋楽アルバム6
*52位:東京事変「空が鳴っている
*51位:椎名林檎「雨傘」
*50位:椎名林檎「孤独のあかつき」邦楽アルバム1
*49位:宇多田ヒカル「Goodbye Happiness
*48位:Jessie J「Bang Bang feat. Ariana Grande & Nicki Minaj洋楽アルバム28
*47位:フジファブリック「ブルー邦楽アルバム18
*46位:椎名林檎「今」邦楽アルバム1
*45位:オーイシマサヨシ「君じゃなきゃダメみたいアニメソング4
*44位:ASY「young, poor, fabulous」邦楽アルバム2
*43位:椎名林檎「ギブス
*42位:aiko「君の隣邦楽アルバム4
*41位:aiko「明日の歌邦楽アルバム4
*40位:ASY「HEAVEN & EARTH」邦楽アルバム2
*39位:Mariah Carey「You're Mine (Eternal)洋楽アルバム6
*38位:BUMP OF CHICKEN「ray邦楽アルバム9
*37位:坂本真綾「Be mine!アニメソング7
*36位:嵐「GUTS!」邦楽アルバム21
*35位:Ariana Grande「Problem feat. Iggy Azalea洋楽アルバム19
*34位:SUPER BEAVER「らしさアニメソング3
*33位:椎名林檎「赤道を越えたら」邦楽アルバム1
*32位:椎名林檎「青春の瞬き
*31位:椎名林檎「熱愛発覚中
*30位:椎名林檎「主演の女」
*29位:椎名林檎「いろはにほへと邦楽アルバム1
*28位:椎名林檎「ちちんぷいぷい」邦楽アルバム1
*27位:tacica「LEOアニメソング2
*26位:椎名林檎「ありあまる富邦楽アルバム1
*25位:椎名林檎「プライベイト」
*24位:Pharrell「Happy洋楽アルバム23
*23位:宮野真守「NEW ORDER」アニメソング5
*22位:Ariana Grande「Break Free feat. Zedd洋楽アルバム19
*21位:椎名林檎「日和姫」
*20位:Girls Aloud「Something New
*19位:椎名林檎「静かなる逆襲」邦楽アルバム1
*18位:Sigma「Nobody To Love洋楽ソング2
*17位:SOIL & "PIMP" SESSIONS「殺し屋危機一髪 feat. 椎名林檎
*16位:Taylor Swift「Shake It Off洋楽アルバム7
*15位:ASY「SEE THE LIGHTS邦楽アルバム2
*14位:Sia「Chandelier洋楽アルバム8
*13位:Lea Michele「Cannonball洋楽アルバム1
*12位:三代目 J Soul Brothers「R.Y.U.S.E.I.邦楽ソング1
*11位:Lady GaGa「Do What U Want feat. Christina Aguilera洋楽ソング1
*10位:石川さゆり「名うての泥棒猫邦楽アルバム8
**9位:椎名林檎「ここでキスして。
**8位:椎名林檎「走れゎナンバー」邦楽アルバム1
**7位:石川さゆり「暗夜の心中立て邦楽アルバム8
**6位:YUKI「坂道のメロディ」邦楽アルバム3
**5位:椎名林檎「幸先坂」
**4位:椎名林檎「自由へ道連れ邦楽アルバム1
**3位:椎名林檎「ありきたりな女邦楽アルバム1
**2位:エルサ「レット・イット・ゴー -ありのままで-アニメソング1
**1位:椎名林檎「NIPPON邦楽アルバム1




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 はい。というわけで、こちらのTop 100にランクインしている2014年の新譜は、椎名林檎のセルフ・カヴァー盤『逆輸入 -港湾局-』の収録曲を除いて、すべてがこれまで発表してきたIYE2014チャートに登場している、という結果になりました。だってそういう構成でIYE2014を企画しましたもんドヤァ……そしてこの圧倒的椎名林檎(東京事変)率ドヤァ……登場曲はすべて月間再生回数ランキングのほうでコメントしている(と思う)ので、改めてコメントすることはないかな、と思います。大晦日ですしね、サラッと読める記事に仕上げました。
 1位は当然のごとく「NIPPON」、その再生回数は661回でした。半年でこの数字ですから、1日3回以上聴いていた計算になりますね! 恐ろしい! 来年もこんなモンスター級の曲、そしてアルバムに出会えることを願いつつ、今年も当ブログならびにアテクシゆずひめをご愛顧くださった皆さまに多大なる感謝を込めて、このIYE2014を締めくくりたいと思います。皆さま、今年も本当にありがとうございました! よいお年を、そして皆さまの2015年に幸あれ!




14/12/31
ゆずひめ 拝




 お待たせしましたIYE2014第6弾~! 今年を代表する曲・アルバム・アーティストをそれぞれ発表するよ~! みんなの予想が当たっていたのか大注目よ~! それじゃあゆずひめさ~ん? お願いしま~す!




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Song Of The Year
椎名林檎「NIPPON」


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 先日の『MUSIC STATION』での衝撃的なパフォーマンスのあとだとちょっと書きにくいんですが、私の2014年はこの曲に尽きます。正確に言うと6月発売だったので、上半期を独走していた曲を下半期で一気に追い抜いたといった感じです。1年の半分しか聴いていない曲がSong Of The Yearか、とも思ったんですが、それを考慮しても今年を代表する曲はこれだろう、と実ははじめて聴いたときから確信していました。彼女らしくないだの右寄りだのと大きな評判になりましたが、私には彼女が普段から歌っていることをギュッと凝縮して、更にそれを応援歌としてわかりやすくした曲であるだけのように思えました。わかりやすいからこそ、Song Of The Yearに選んだというところもあります。

 "今"しかない私たちは、だからこそ、"死"から逆さに数えて、この"今"にすべてを集中させる――そういう感想を抱いて以来、この曲はサッカーのテーマ・ソングというよりも、私が愛してやまない羽生結弦選手のテーマ・ソングのように思えてきました。ご存知、今年のNIPPONを代表する王者で、かつ、先日の中国杯での怪我も記憶に新しい彼。誰もがあの怪我でフリーを滑るのはあまりに危険だ・無謀だと思ったのは、彼のキャリアを考えたから、そして何より彼の身をを案じていたからです。しかし彼は、あの場面で滑ることを決意しました。不思議と私はそんな気がしていたので、とにかく無理だけはせずに滑り切って、いち早く適切な処置を受けてほしいとTVの前に正座して願っていました。なんとか滑り切ってキス・アンド・クライで点数を目にして思わず号泣してしまった彼に、思わずこちらも引っ張られて泣いてしまったことは、私のなかできっとこれからも忘れることのできない今年のワンシーンになったと思います。それくらい鮮烈な出来事で、その夜はこの曲を聴きながら、そっか、アスリートである羽生選手は"今"にかける思いが桁外れなんだ、と妙に納得してしまったのを覚えています。
 その日からなんだかこの曲の歌詞は羽生選手をモデルにして書かれたんじゃないか、と思ってしまうくらい、私のなかで彼のテーマ・ソングになってしまいました。日本晴れの今日、時代の風雲児としていざ出陣した"勝ち"に貪欲な彼がさいはて目指して氷の上に持って来たものは唯一つこの地球上でいちばん混じり気の無い気高い"蒼い炎"――それは何よりも熱く、御託を並べるよりも滑りですべてを語る彼らしい、内に秘めた静かな炎です。本人も語るように"つらい練習の日々"が続いて、その成果を発揮するシーズンがやって来て、遂に今日が試合の日。気忙しく祝福している閧の声が、彼には聴こえているのかもしれません。まさに今日までハレとケの往来で学び・身につけた蓄えた財産をさあ使うときがやって来ました。何よりスケートを愛し・滑ることが大好きな彼がひとたび氷の上を滑りだせば、途端にそこで感じる爽快な気分は相当なものでしょうし、それはだれも奪えない彼だけの特権だと思います。広大な宇宙繋がって行くように、自身のスケーティングの美しさをどこまで高められるかを追求しながら滑っている彼の勝敗は多分そこで待っているのでしょう。雑念など振り払った、ただひたすらに集中している、極めて純度の高い状態――そう生命が裸になる場所で、彼は自己と闘っているんだと思います。しかし、公式の6分間練習等でほんのつい先まで考えて居たスケーティングも、本番となってしまうと実際はどうなってしまうのかわからず、何かが起こってしまえばその予定はもう古くて、今起きたことに臨機応変に対応するために、彼の身体は少しも抑えて居らんないといった感じでしょう。考えるより先に身体まかせ時を追い越せと言わんばかりに、何よりも速く確かに今を蹴って、彼は高く飛びます。そして空中にいるあいだ、また不意に接近している淡い死の匂いが瞬間的に香り、それによってこの瞬間がなお一層鮮明に映えて、彼はそれを刻み込んで、今自分が生きている至上の人生至上の絶景をそのまま真空パックして、いつか宝ものとしてあの世へ持って行くぞと決めて、しっかりと着氷します。そこで起きる割れんばかりの拍手、そして次のジャンプまでの滑りは、まるで彼に追い風が吹いているような状態。気分が高まっている彼はそれを身体で感じて、もっと煽って唯今はと観衆を更に引きつける滑りを魅せます。いつしか彼の滑りには日本中の思いが重なり、彼の姿はまるでこの地球上でいちばん混じり気の無い我らの炎のようになり、何よりもただ、氷の上で青く燃え盛るその姿に、私たちは多くの感動をもらい、気づけば溢れんばかりの拍手と歓声を送っています。だからこそ、我らが祖国に吹いている風のごとく滑り切った彼の笑顔は、まるで我らが祖国に射している日の光のように、どこまでもきらきらと輝いて見えてしまうのではないでしょうか――。

 どうでしょう、ドン引きされてしまったでしょうか。私は自分の筆の進みっぷりに狂気を感じました。私がこの曲の素晴らしさをどう説明しようとしても、冗長で陳腐になってしまうことは最初からわかっていたので、たいへん無礼を承知のうえで、羽生選手のスケーティングを例えとしてお借りしました。先日の小塚選手のフリーには強く胸を打たれましたし、町田選手の引退も寂しくて、どの選手にも――というかスポーツ全般当てはまる曲ではあるんですが、何故羽生選手なのかといいますと、彼、日本人としての愛国心が強い選手じゃないですか。そして本のタイトルにもなっているように、よく"蒼い炎"と形容されていて、こんなにピッタリくる人っているのかな、と思ってしまうんですよね。怪我のことを言い訳ではなく、むしろ自分が今乗り越える課題だと捉えて、バルセロナで素晴らしい滑りを魅せ、久しぶりに無邪気な笑顔を見せてくれた彼は、傷を負っても毅然とした態度で強く生きる日本人の"美"を体現しているといいますか、フィギュアの選手としても、日本人としても、どこまでも美を追求し続けているストイックな人だと思います。それは氷の上に限らず、初志貫徹といった感じで、一気に注目度が集まったこの2014年でさえ、昔から続けていたファンレターへの返信をやめることはありませんでした。ここまでくるともう現代の武士か侍なのかな、とさえ思ってしまいます。ポストを見てまさか、と本当に感動してしまいました。仕草や言動はあんなにかわいらしいところがあって、本人も自分のことを猫だと言っていて、私は本気で飼いたいと思っているのに、こういうところがきちんとビシッとキマっていて、まさに"男"だと思いますね。画像も、敢えて日本の国旗をマントのように携えて滑っている彼の写真を(日の光を当てるような加工を施して)チョイスしましたが、本当にサマになっていると思います。カッコいい。まったくの余談ですが、同じ数秘33・射手座・イニシャル・その他諸々の共通点がある身として、本当に応援しています。どうか、今訴えている腹痛が大きな事態に至らぬよう、この年末年始は十分に静養なさってください。心より、その身の無事を案じております。
 モードを変えまして、何よりこの曲の一陣の風のようなストリングスは、まさに彼のスケーティングのようです。でジャンプして、じりで回転して、で綺麗に着氷するジャンプ、間奏に入る瞬間にほどける息を呑むほど美しいスピン、そして燃え盛るのさの部分で大きく反り返り喝采を浴びるイナバウアー……私はそんな彼のスケーティングが観てみたいですし、頭のなかではすでに彼の滑りをメインに据えたMVまで制作しています。本当に、どうしてでしょう、スポーツ全般の話になるんですが、試合を観たあとはこの曲を無性に聴きたくなってしまいます。ですので、応援歌として彼女が命を削って作ったと語ったわけも、本当によくわかります。私はいつも最後の混じり気の無いのタイミングで目頭が熱くなってしまいますもん……そんなわけで、ここまで語れる曲は他にない! ということで、2014年のSong Of The Yearは椎名林檎のド名曲「NIPPON」に大決定です! Cheers!


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Album Of The Year
Lea Michele『Louder』

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 それじゃあ上半期1位だったのは? と訊かれると、Lea Micheleの「Cannonball」でした。皆さま、洋楽アルバムTop 35での紹介が薄味だとは思いませんでしたか? そう、あれはフラグ……私はアギレラ・フリークであり、林檎フリークであり、そして彼女――というかその前に『Glee』に並々ならぬ思い入れがあるグリークでもあるのよ……というわけで、高校時代が闇だった私にとって、このドラマはまさに私の青春の追体験といった感じの作品だったのです。特に私は彼女演じるレイチェルと、カートというゲイのキャラクターのふたりが持つ悪い部分をひとつの身体に宿したような人間なので、レイチェルとカートの想い人フィンはまさに理想の人だったんです。彼、人気者でスクール・カーストでも最上位にいるようなアメフト部のクオーターバックなのに、バカで・抜けてて、本当にかわいらしいんですが、このふたりに散々振り回されながらも、決してふたりを蔑ろにすることなく、どちらにもかたちは違えど誠実に愛情を示していて、本当に憧れの人でした。そんなフィンを演じていたCory Monteithとこのアルバムの主役Lea Micheleは、ドラマの枠を超えて私生活でもお付き合いをしていました。本当に素敵なカップルだったんですが、去年の夏、Coryが死去。元々夏のパーティー・アルバムとして制作を進めていた彼女は、Coryにこのアルバムに収録されているほとんどの曲を聴かせていたそうです。そして彼の死後、新たに収録が決まった曲が、Siaによる1曲目の「Cannonball」と、最後を飾る「If You Say So」です。彼女のショックは計り知れませんし、私もひどくショックを受けてしばらく涙が止まらない日々が続いた(詳しくはコチラの記事に書いています)んですが、そんな彼女が絶望からなんとか這い上がらなければ、と歌った「Cannonball」は、当然のように私の心にも大きく響きました。和訳記事でも触れたんですが、こういうパーソナルな歌詞に普遍的な意味を持たせるSiaのソングライティングは本当に素晴らしい。そうして再び立ち上がった彼女のアルバムの2曲目がアップ・ナンバーの「On My Way」で、彼女はこの曲のMV撮影で新たな恋に出会いました。そういう流れを"込み"で聴くと本当に感慨深いというか、よかったね、みたいな、当初の「Cannonball」のない夏のパーティー・アルバムだったら、またまったく違った聞こえ方がしていたんだろうな、と思います。そうやってバラード・ミッド・アップと全体のヴァランスが取れた珠玉のポップ・ナンバーが並んでいるんですが、やはりCoryの死後に作られた最もパーソナルな「If You Say So」が最後に配されていることで、このアルバムは大きな意味を持つと思います。こちらも和訳記事を書いたんですが、人の記憶はどうしても薄れていくものだから、忘れないようにという強い思いで、彼女がCoryと最後に交わした会話を歌詞にした曲です。"きみがそう言うなら(そうなんじゃない?)"という、彼特有のあの感じが出ている言葉に、鼻の奥がツンとしてしまいます。本当にどうしようもない話なんですが、お願い生き返ってよ、って思ってしまいます。
 こんなアルバムができたのは運命のいたずらとしか言いようがないですが、絶望の淵にいた主人公が光を見つけ、再び立ち上がり、人生一度きりだもの、高らかに(=Louder)生きていこうじゃないと人生を謳歌するも、根底にある絶望を決して忘れないという、なんというか、傷ついた戦士のような、業を背負った人間の生きざまを描いたような、一見ポップに見えて、実に重いテーマの作品に仕上がっています。それは一見楽しそうな人が深い闇を抱えているのと同じで、これはBUMP OF CHICKENの「ray」の歌詞ですが、大丈夫だあの痛みは忘れたって消えやしないという一文に尽きると思います。こんな作ろうと思っても絶対に作れないアルバムをパーソナルな思い入れとともに聴くことができたことを、私はひとつの糧にしたいと思います。Cory、本当にありがとう。Lea、本当に幸せになって。


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Artist Of The Year
椎名林檎


 2年連続様見さらせ! 今年はデビュー15周年イヤー後半戦であり、年女(をんな)でありと、逆襲するにはもってこいだった彼女。石川さゆりと"さゆりんご"なるタッグを組み、ファン待望のセルフ・カヴァー集『逆輸入 -港湾局-』(オリジナル・アルバムではないので選外)をリリースし、Song Of The Yearに輝いたシングル「NIPPON」をリリースし、久方ぶりとなったソロ・アルバムにしてド名盤となった『日出処』をリリースした彼女じゃなかったら、逆にいったい誰がArtist Of The Yearに相応しかったのでしょう! というくらい、個人的には大納得の選出です。実はAlbum Of The Yearにも『日出処』がJennifer Hudsonの『JHUD』と一緒に候補にあがっていたんですが、よくよく考えたら結構いろんなジャンルに手を出していたアルバムでしたし、彼女もJenniferもLeaほど語れる気もしなかったので、Song, Album & Artist Of The Yearのすべてが椎名林檎という事態だけはなんとか防ぐことができました。それでも2年連続で彼女にArtist Of The Yearを捧げてしまうなんて、そろそろ誰かに止めてもらわないと、このままじゃ来年も彼女に捧げてしまいそうで怖いです……実は「能動的三分間」でハマったにわかなんですが、まさかここまで深みにはまってしまうとは誰が予想したでしょう……ですが彼女、最近は言動まで面白くなってきて、ホントにいろんな面で楽しませてくださって……本当に、ますますこれからが俄然楽しみになってきたアーティストさんです。それでは、最後に先日の『MUSIC STATION』での衝撃的なパフォーマンスに対するご本人の弁解ドビュッシーならぬ弁解トゥウィートを見てみましょう。



 はい、茶番ですね! 最高! Rock N Roll! やけのやんぱち! というわけでこの記事、『MUSIC STATION』の話題にはじまりその話題に終わるという流れが、さながら彼女がこだわっているシンメトリーのようでおあとがよろしい仕上がりですね! それではUp, up and away!――さらばだ!


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 明日は一気に今年の再生回数ランキングTop 100を発表します! お楽しみに!


 14/12/30
 IYE2014第5弾、一番盛り上がる洋楽アルバム・ランキング~! 邦楽と違って全部フル・アルバムというラインナップになってるよ~! 予想を裏切っていくランキング展開に大注目よ~! それじゃあ35位から一気に~? カウントダウン!




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35位:Hunter Hayes『Storyline』

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 ザ・カントリー界の性的に全然惹かれない健全ボーイ。グラミーで披露したいじめられっ子たちへの応援歌「Invisible」がpreciousでした。自身も音楽オタクであることを理由にいじめられた経験がある(やだ、自分のことのようで胸が痛い……)そうで、それを元に綴った歌詞は、タイトルの"invisible"をふたつの異なる意味(君は透明人間なんかじゃないよ・君の痛みは見えないものになっていくよ)で登場させる憎い演出が素晴らしいです。イミフな邦題「キミはひとりきりじゃない」をつけた日本のレコード会社は深く深く反省してください、ダイオウイカの生息水域水深500mくらいまで。ですがアルバムはそういったバラードに特化したものではなく、1曲目にぴったりなマイナー・ロッキッシュ「Wild Card」、ジャンルどうこうの前に爽やかすぎる表題曲「Storyline」、クッションのような立ち位置のバラード「Still Fallin'」、同じ音なのに躍動感があるロッキッシュな「Tattoo」、熱い歌い上げバラード「You Think You Know Somebody」、オーラス系ロック「Flashlight」、歌い募る「Love Too Much」と、カントリーのなかで自分なりの音楽を見つけたいと語る彼らしい、いろんなタイプの曲が入ったアルバムに仕上がっています。それでもそれほど散慢な印象を受けないのは、アルバムのタイトルの通り、人生というストーリーラインで起きるさまざまなことを音で表したアルバムだからだと思います。


34位:Neon Jungle『Welcome To The Jungle』

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 UKの新星ガールズ・グループ爆誕! とはいえUKらしい甘美なグループではなく、お下劣でお下品で下世話なほうのグループです。アサミという日本人ハーフのメンバーもいますし、なんだか親しみやすい存在ですね。そんな彼女たちの今作は、Aviciiの「Hey Brother」のごとくはじまりを告げるハンドクラップ系EDM「Braveheart」、自分たちの世界に迎え入れる低音EDM「Welcome To The Jungle」、Little Mixの「DNA」を思わせるパワー・ミッド「Louder」、スケール感のあるパワーEDMミッド「Can't Stop The Love」、SWAGしているHip-Hop EDMな「Bad Man」、EDMミッド「Sleepless In London」、アナタハソレヲスキと文法がイカれた日本語を披露する「So Alive」、シリアス・ミッド「Fool Me」と、若さ弾けるポップ・アルバムに仕上がっています。ただ、こちらも新星SSWであるBanksの曲を無断でカヴァーし、しかもBaknks本人よりも先にリリースしてしまうというやらかしカヴァー「Waiting Game」の存在は痛いです。これは完全にオトナたちが悪いですね、この件のせいで一気にイメージが悪くなっちゃいましたもん。ただ、タイトルに冠している通り、ジャングルというやりたい放題な無法地帯に招き入れるには不足のないPOP EDMが集まっているので、カヴァーの件が大丈夫なかたは是非。特にグループは短命になりがちなので、応援してあげてください。


33位:Lights『Little Machines』

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 1stで夢を見ていた少女は、2ndですべてに醒めて、そして地に足をつけた――みたいな物語かしら。全体のイントロ「Portal」、ロッキッシュかつ弾けているインディーな「Runnin With The Boys」、凛とした歌声が響く「Slow Down」、美メロのシンセ・チューン「Meteorites」、オーラス感のあるエレポップ「How We Do It」、切なげな終わりを告げる「Don't Go Home Without Me」と、今作のエレクトロ・サウンドはどこか地に足がついていて、かつオーガニックな要素もあります。それでも今作は前作の悪夢が嘘のようにキャッチーで、1stで魅せた彼女らしさが健在なことが確認できます。なかでもAvril Lavigneがエレクトロを歌っている錯覚に陥る「Up We Go」では声を張り上げちゃいますし、それでヒート・アップした彼女のビートは「Same Sea」で一段と激しくなります。何より彼女は引き出しは多くて、ここ15年のKylie Minogueを思わせる「Speeding」や、Robynを思わせる「Musle Memory」は珠玉の出来。それでもシンセで統一された世界観が崩れることは最初から最後まで一切なく、どこか哀愁も漂っていて、これは最近のフィメール・ポップへのリスペクトを表しているんじゃないかな、と思ってしまうくらいのアルバムです。2ndで離れた方々、今作で戻ってきて……。


32位:Jennifer Lopez『A.K.A.』

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 イロモノ枠「I Luh Ya Papi」「Booty」に関してはもはや何も言いますまい。先行シングル「First Love」の軽やかさやキャッチーさはいい塩梅だったのに、MVやアルバムの中身はジャケットからもわかる通りギラギラ系。声を張り上げる欲求不満系パワー・ミッド「Never Satisfied」、オルタナ・ビートに乗った「Acting Like That」、オルタナR&Bな佇まいながら突如歌謡曲のように歌い上げはじめる「Emotions」、So GoodでもSo BadでもないSo Soな「So Good」、ラテン・バラード「Let It Be Me」と、再びヒットを狙おうと女豹化した彼女のギラつきっぷりが味わえるアルバムです。


31位:Anastacia『Resurrection』

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 彼女にはちょっとした特別な思い入れがあるんですが、それを抜きにしても、彼女流のパワフルなポップ・ロックが並ぶ快作に仕上がっている今作。I'm back……と高らかに宣言するかのようなシングル「Stupid Little Things」の勢いはかつてのそれを感じさせますし、なかでもNatasha Bedingfieldの「Wild Horses」を思わせるバラード「I Don't Want To Be The One」は秀逸で、パワフルな彼女のか弱い一面が遺憾なく発揮された名曲だと思います。強い女、そんな女が時折見せる弱った顔……みたいなのが好きな方にはオススメです。


30位:Shakira『Shakira.』

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 ジャケットのロック少女感が麗しいShakiraさん。RiRi嬢と蠱惑的に腰をくねらせドラムを乱れ打つ珍曲「Can't Remember To Forget You」、背中を反らせてウェディング・ドレスごと炎上するフックが頭から離れない「Empire」、まさにザ・ラテンなアップ「Dare (La La La)」と、相変わらずジャンルレスに楽しませてくれる彼女ですが、アルバムも落ちて欲しいところに落ちてくれるレゲエ「You Don't Care About Me」、ジャンル的に必然性を感じるMAGIC!との「Cut Me Deep」、アコギで情感豊かに歌う「23」、キャッチーなアコギ・ポップ「The One Thing」、『The Voice』繋がりでBlake Sheltonとカントリーを歌った「Medicine」、キャッチーでロッキッシュな「Spotlight」、アコギの〆「Broken Record」と、多様な曲と多様なゲストで楽しませてくれました。ただ、IQが非常に高い彼女ですが、ゲストの人選は頭がいいのか悪いのか謎なところがありますね。


29位:Nicole Scherzinger『Big Fat Lie』

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 マラ様の名盤『Memoirs Of An Imperfect Angel』やCiaraの珍盤『Basic Instinct』をトータル・プロデュースしたTricky StewartとThe-Dreamコンビがトータル・プロデュースを担当したセンスが5年前ベースな今作。パーソナルなアルバムなのに、普段は出しゃばって積極的に作曲に関与している彼女が今作に限って1曲のみの参加という、まさにそれってひっどい嘘でしょ!? ととぼけたくなってしまうクレジットですが、フックがクセになる軽やかなミッド「Your Love」はMichelle Williamsの「Say Yes」と双璧をなす今年を代表する軽妙アップですし、全然売れなかったバラード「On The Rocks」もニコシャーの大根女優な歌唱がスパイスになって、中毒性のある仕上がりになっています。他にも重低音の効いたスカスカ・ミッド「Electric Blue」、シリアスな呪術系ミッド「Heartbreaker」、浮遊感溢れる「God Of War」、マイナー調のリフレイン・ナンバー「Girl With A Diamond Heart」、もはやメイン誰だよ状態な「Just A Girl」、Hip-Hop調の「First Time」、ジャジーながらジャムっている「Bang」、フックの効いた「Big Fat Lie」と、何故か統一感があるのはやはりトータル・プロデュースの妙でしょうか。何より最後を飾る「Run」が素晴らしくて、最後だから私の歌唱力を魅せつけてやるわ! と言わんばかりのこれみよがしな気張った歌い方がクセになります。ホントに気張りまくってまくしたててくるので、その直後のファルセットでつい「あ、出たのね」と思ってしまう始末。めちゃくちゃ言いましたが、ニコシャーは追いかけていて本当に楽しい存在ですし、同じ数秘33なので応援しています。幸あれ。


28位:Jessie J『Sweet Talker』

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 故郷UKを捨ててアメリカン・ディーヴァに転身を果たしたともっぱら評判な彼女。何がなんでもヒットしてやる、と声の相性をガン無視して旬なAriana GrandeとNicki Minajを迎えた「Bang Bang」は彼女の計算通り大ヒット。そんな流れに乗ってリリースされた今作に並んだのは、早口歌唱でピースフルな「Ain't Been Done」、演歌のような幕開けからの変態アップ「Burnin' Up」、タイトル連呼系の表題ミッド「Sweet Talker」、歌い募るストリングス緊迫ミッド「Fire」、切々とパーソナルなのよと訴えられ続けるのが苦痛なアコースティックなバラード「Personal」、完全に名前負けしているミッド「Masterpiece」、オールド・スクールなディスコ「Seal Me With A Kiss」、お前はSing Too Muchだろ、と突っ込みたくなるキャッチーなミッド「Said Too Much」、ラウドなのに抑えめな歌唱な気がする「Loud」、ピアノ一本のバラード「Get Away」と、1st『Who You Are』のような構成をかたちづくるポップ・チューンたち。だけどJJ、アンタこんなもんじゃないはずでしょ? というのが正直な感想です。彼女はきっとやればできる子。


27位:Sarah McLachlan『Shine On』

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 前作が夜なら、今作は朝ですね。ポカポカな太陽を感じるシングル「In Your Shoes」を筆頭に、エヴァーグリーンなロック「Flesh And Blood」、落ち着いたロック「Monsters」、ブルージーなピアノが基調なバラード「Broken Heart」、沁みるバラード「Surrender And Certainty」、アコギが心地よい「Song For My Father」、どこまでも美しい「Turn The Lights Down Low」、ダンス・ミュージックのようなベースを取り入れた美メロミッド「Love Beside Me」、オルガンを用いたバラード「Brink Of Destruction」、歌い出しからパーフェクトな「Beautiful Girl」、サーフ系のごときアウトロ的小曲「The Sound That Love Makes」と、アルバム全体を通してひたすら朝の日差しのようで、ピアノを基調としたアコースティック・サウンドが非常に心地よい1枚です。ヴェテラン天晴。


26位:Cher Lloyd『Sorry I'm Late』

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 謝っているのに全然悪びれていない感じが最高にビッチなCherちゃん(NOT 無印)の2ndアルバム。何よりレトロでポップでキュートで胸がきゅーんきゅーんな「I Wish」が素晴らしすぎますね。客演のT.I.の女声ポップとの相性の良さもかわいらしくて素敵です。アルバムは全体のイントロのような雰囲気の軽やかな「Just Be Mine」、キャッチーなパワー・ミッドかと思いきや呪術的なサビ後半が面白い「Bind Your Love」、美しい歌い上げミッド「Sirens」、リフレインがキャッチーなブレイク・ビーツ「Dirty Love」、荘厳なポップ・ミッド「Human」、儚げな導入からの歌い上げバラード「Sweet Despair」、レゲエを下敷きにしたような弾けるエレポップ「Killin' It」、アコースティック・バラード「Goodnight」、Mother Fuckin' Party Of The Yearとまさにビッチさ全開な「M.F.P.O.T.Y.」オーラス感溢れるスペイシーなミッド「Alone With Me」と、まさにPOPの玉手箱のような仕上がり。フィメール・ポップ好きは是非聴きたい、マストな1枚です。


25位:Nick Jonas『Nick Jonas』

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 Jonas Brothersとしての活動を追え、ソロとしてアーバン路線でやっていくぜと新たなスタートを切った彼。ファルセットの伸びが心地いいシングル「Jealous」がじわじわヒットしていますが、アルバムも基本はその路線です。オルタナR&Bなはじまりから、低音と唸りが交錯する「Chains」、EDMルールに則ったファンキーでファルセットの効いた「Teacher」、ミッド・ジャムかと思いきや跳ねるようにタイトルを連呼する「Warning」、8分音符でスタッカートなビートにチョップするような歌声を重ねる小気味よい「Wilderness」、トラップ感のあるAngel Hazeとの「Numb」、アコギを取り入れたハンド・クラップ系アップ「Take Over」、オルタナを極めた「Push」、風のようなビートで疾走する「I Want You」、オルタナの割に歌いあげるな~と思っていたらゲストにDemi Lovatoがいたというオチの「Avalanche」、深遠な「Nothing Would Be Better」と、転身作としては十分なインパクトが与えられる1枚に仕上がっていると思います。だけどなんだか惜しい気がするのは、全体的に薄味なところと、やっぱりまだアイドルな部分が残っているところでしょうか。とはいえ、今後にとても期待したい男の子です。ゲイ・ピープル向けのアピールはこれからもどんどん続けてね。


24位:Sophie Ellis-Bextor『Wanderlust』

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 ダンス・アルバムだった前作とは打って変わって、今作はSSW志向な1枚です。マジで何か生まれてそうな荘厳な幕開け「Birth Of An Empire」から始まり、シリアスなリフレインがハレてゆく「Until The Stars Collide」、夜明けを早送りしたようなイントロからはじまる、草原でリラックスしているかのような「Runaway Daydreamer」、程よくポップながら情景的な「The Deer & The Wolf」、美しいピアノ・バラード「Young Blood」、モノクロ映画のフィルムのような「Interlude」をはさんで、演歌を思わせるイントロからはじまるアンニュイな「Wrong Side Of The Sun」、1曲目に通ずる世界観のドラムが壮大な「Cry To The Beat Of The Band」と、とても情景的な曲が並んでいます。「13 Little Dolls」が浮いているところが惜しいですが、ハイライトはどこか民謡的でありながら、映画を観ているような気分に錯覚してしまう「Love Is A Camera」でしょう。また、ラストを飾る「When The Storm Has Blown Over」はススキのなびく緑色の山道を、日傘をさして車でくだっていく彼女、という情景が浮かぶ名曲で、全体を通して上品な西欧映画を見たような、そんな気分にさせてくれる視覚的なアルバムです。


23位:Pharrell『G I R L』

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 本人が「Happy」の大ヒットをうけて急遽作ったと公言しているだけあって、やっぱり「Happy」を超える曲がないんですけど、逆にこの曲が最もポップでキャッチーで浮いてしまっているような気もして、なんとも言えません。ゲストの豪華さはもちろん、初っ端の「Marilyn Monroe」からおしゃれな感じ全開ではあるんですが、耳通りのいい曲がサラッと終わっていく作業の繰り返し。耳通りのいいおしゃれな曲とはいえ、Miley Cyrusの声が冴える「Come Get It Bae」やDaft Punkの客演返し「Gust Of Wind」、ジャパン・カルチャーに寄り添ったラスト「It Girl」、など、結構いろんな曲がゴチャゴチャしていて、統一感もそこまでないかな、そして薄味かな、というのが正直な感想です。ただ、そういうアルバムなのでこういう感想になってしかるべきなのかな、とも思います。ともかく、年間1位にもなった「Happy」が最強です。


22位:Lenny Kravitz『Strut』

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 色男! 抱いて! 私とセックスして! はい、突然すいません。私、もはや彼は俳優としてのほうがおなじみなくらいの存在だったんですが、エロいし音楽も聴いてみるか、という不純な動機を抱きはじめたころ、どエロな「The Chamber」のMVが解禁され、しかも曲も好みだったので、この作品にレニー・ヴァージンを捧げました。エロスの極みなオープニング・ロック「Sex」、往年のソウルを感じる「New York City」、パイプオルガンを取り入れたニューオーリンズ・チックな「The Plesssure And The Pain」、リフレインするギターがカッコいい「Strut」、カントリー特有のオーラス感がある「She's A Beast」、ライヴ映えしそうな「I'm A Believer」、イントロからたまらないブルージーさの「Happy Birthday」、男臭いカントリーを感じる「I Never Want To Let You Down」、歌い出しからもうパーフェクトなラスト「Ooo Baby Baby」と、期待を裏切らない非常にアダルティでセクシーなロック・アルバムに仕上がっています。また、ダンスの要素もふんだんに取り込まれていて、まるで性衝動のようなヴァイブスが心地いいです。そんなトラックに色男の雄々しい声が乗るなんて、こっちは身体が火照って火照って仕方がありません。年齢を重ねたヴェテランの色男だからこそ出せるアルバムです。んもう、抱いてねレニー♡


21位:Kelis『Food』

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 いち早くEDMアルバムを作った流行に敏感なサンダー・ビッチことKelis姐さんの新作です。今回のテーマはずばりソウル。また派手に色を変えてきたなと苦笑しながら軽い気持ちで聴いたんですが、正直圧倒されました。楽器隊のフレーズが効いていて、フックで世界が広がる「Jerk Ribs」、コーラスとメロディ展開が美しい「Breakfast」、同じフレーズを募らせる「Forever Be」、往年のソウルのごとき「Floyd」、多重にコーラスを重ねた「Runnin'」、ため息ソング「Hooch」、アコギ中心の小曲「Bless The Telephone」、泥臭さが滲み出た「Friday Fish Fry」、劇音楽のような「Change」、単調ながらグルーヴのある「Rumble」、ピアノのリフレインが印象的な「Biscuits N' Gravy」、ラストを飾る歌声の伸びが夢見心地な「Dreamer」と、全体的に泥臭く、まさにエスニック料理のような仕上がりです。彼女特有のハスキーな歌声がそのおしゃれさに磨きをかけていて、まるでワニが出るような湿った河原で、葉っぱをまとった彼女が煙を上げて料理をしながら作ったアルバムのよう。そんな情景的でアーティスティックなアルバムのなかで、低音がウリの彼女とは思えないホイッスルが飛び出す「Cobbler」はまた新たなサプライズではないでしょうか。Kelis姐さん天晴です。


20位:Kimbra『The Golden Echo』

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 Kimbraさんってあの人だよね、Gotyeのあの曲で隣でクネクネしてたあの人。という軽い認識に別れを告げることとなった、恐ろしいアルバムです。何よりタイトル負けしないゴールドでシャンパンでお上品で綺羅びやかなディスコ「Miracle」が素晴らしい。アルバム自体も初っ端から壮大な展開を魅せる「Teen Heart」、ヘンテコな90'sレペゼン・ソング「90's Music」、シャンパンが注ぎ込まれるようなコーラスの「Carolina」、怪しい儀式のような「Goldmine」、低音にゾクゾクする「Rescue Him」、「Miracle」に続くディスコ「Madhouse」、低音がブイブイ鳴る「Everlovin' Ya」、一筋罠ではいかないバラード調の多重コーラス・オルタナ「As You Are」、皇室の日常のBGMのような「Love In High Places」、ひときわメロディがハッキリしている「Nobody But You」、ラストの壮大すぎる「Waltz Me To The Grave」と、まさしくタイトル通り、ゴールドが綺麗に思い浮かぶアルバムです。シャンパンのような流麗さを持ち、キラキラな感じもあり、その統一感を高めるために曲間に仕組みが施されていて、その余韻はまるで金粉のよう……それゆえ単曲で聴くには向いていない気もしますが、美しいジャケットといい、彼女のアーティスト性を存分に堪能できる高級でお上品な1枚です。


19位:Ariana Grande『My Everything』

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 流行のホーンを使ったダンス・チューン「Problem」がシングルになったときから、前作のような90's R&B路線ではないんだな、という予感はしていました。それは続く「Break Free」でのZedd製EDMによって確信に変わったんですが、それでもそれはそれとして楽しもうじゃない、と臨んだ今作。ピアノと声の荘厳な「Intro」ではじまり、、横スキップ系の「One Last Time」、歌い上げとキャッチーなフレーズとのコントラストが素晴らしいミッド「Why Try」、シリアスなR&Bミッド「Best Mistake」「Be My Baby」、西海岸の海を感じる軽妙な「Break Your Heart Right Back」、官能的でスペーシーなEDM「Love Me Harder」、1DのHarry Stylesが書いた降り積もる雪のようなバラード「Just A Little Bit Of Your Heart」、ラストを飾るバラード「My Everything」と、シングル群に反して比較的落ち着いたアルバムに仕上がっていました。ただ、アルバムの流れをぶち壊すHip-Hop「Hands On Me」の存在が惜しくて、そういえば前作もそうだったっけ、と思わず苦笑してしまいました。最近はビッチな本性が露わになってきたみたいですし、次回作でのワタシ革命に期待します。


18位:Trey Songz『Trigga』

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 セックスを発明したMr. 性的のアルバムです。正直なんてことない曲なはずなのに何故かクセになってしまう「Na Na」「Touchin, Lovin」と、原因不明の中毒性を持つ曲が主軸になってきた感じのある彼。アルバム中盤のようなスタートを切る「Cake」、Hip-Hop調にフックを繰り返す「Foreign」と、Justin Bieberを迎えたそのRemix、歌い上げ早口シリアス「All We Do」、ピアノのリフレインに乗せてYou Ain't Shitと繰り返す「Y.A.S.」と、全体的に冷ややかなトーンのアルバムです。ですが、自分の身体が冷たいときほど、相手の体温は敏感に感じとってしまうもの……つまり、それだけセクシュアルなアルバムなんだと思います。ですので最後の「Change Your Mind」だけポップなのも、爽やかな移り香の残るピロートークのようでまた一興。ホントに「Foreign」が2回出てくる構成だけは謎ですが、「Smartphones」で彼の馬のようなブツを拝むことができたので何も文句は言いません。これからも安定した良作を出し続けてください。性的な意味でホントに大好きです。


17位:Jhene Aiko『Souled Out』

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 苦節10年以上、ようやくアルバムを出すことができました。低音シンセが重みを出している「Limbo Limbo Limbo」、荘厳かつスカスカなトラックで呪術的に歌い募る「W.A.Y.S.」、オルタナR&Bの真骨頂「To Love & Die」、アコースティック・オルタナ「Spotless Mind」、織物のように声を重ねる「It's Cool」、水泡のようなトラックの「Lyin King」、イントロが長く重厚な「Wading」、ほぼ音のないトラックに歌声で色を塗る「The Pressure」、時代劇のようなイントロではじまる「Brave」、どこか晴れやかな「Eternal Sunshine」、亡くなった家族の声を使った「Promises」、自然仕様なスカスカ・トラックの「Pretty Bird (Freestyle)」と、思わずトラックで使ってる楽器が違うだけなんじゃないか、と思ってしまうくらい、同じフレーズを繰り返す念仏系のアルバムに仕上がっています。それでも聴き手を飽きさせることなく最後まで聴かせる手腕は素晴らしく、今年の女性R&Bの傑作のひとつだと思います。唯一ヒットした「The Worst」が未収録な点も、10年以上にわたるアルバムへの思いの重みやこだわりを感じますね。BeyonceがオルタナR&Bで大ヒットを飛ばし、その流れでウケた感があるのであと追い扱いされているのが可哀想ですが、本当に天晴です。


16位:Cheryl『Only Human』

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 UKを代表するマイルド・ヤンキー・クイーンが還ってきました。基本トレンド・ライダーなんですが、決してあと追いに感じさせない絶妙さが彼女にはあると思います。それこそ流行のホーン使いながらUKらしいレトロ感を取り入れた先行シングル「Crazy Stupid Love」なんてまったく新鮮ですし、そのあと放たれた糞曲I Don't Care」も無意味にテンションがアガる感じが最高で、彼女のUKでの人気を改めて実感しました。そんななか放たれた今作は、Beyonceの「Pretty Hurts」の冒頭を思わせる男性の語りではじまる「Intro」、2014年版「Vogue」のごとく扇情する低温バンガー「Live Life Now」、最先端のダンス・サウンドにUKの哀愁をコーラスに味付けした「It's About Time」、パワフルな名ミッド「Waiting For Lightning」、Ellie Gouldingのごとき世界観の「Only Human」、西海岸ノリの「Stars」、Cedric GervaisのRemixのような「Throwback」、Bitchと煽られる突然のSWAG路線「All In One Night」、シリアスそうなタイトルの割に意外とあっけらかんなノリの「Goodbye Means Hello」、オルタナR&B「Coming Up For Air」、オーラス感溢れるミッド「Fight On」、ボートラと勘違いしてしまう良アップ「Yellow Love」、レゲエノリのイミフな本編ラスト「Beats N Bass」と、流行と90'sを上手くブレンドさせた1枚に仕上がっています。若干曲数が多くてダレてしまうので、あと一歩で傑作になれた惜しい感じもしますが、そこも含めていとしいアルバムだと思わせるのが彼女の持ち味です。同じガールズ・グループGirls Aloudに在籍していたNicola Robertsもいい仕事をしており、彼女にもまたアルバムを出してほしいな~、と思わせられました。


15位:Nina Nesbitt『Peroxide』

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 Taylor Swiftに対するUKからの回答、とでも言うべきでしょうか。爽やかな幕開けでアコギを掻き鳴らす「Peroxide」、疾走感溢れる歌い募りチューン「Stay Out」、ピアノでアンセム調に自撮りを歌う「Selfies」、まさにTaylorを思わせるアコギ・ミッド「Two Worlds Away」「Align」、シリアスな「18 Candles」「Tough Look」、サビで小爆発する「The Outcome」、ラストの内省的な「The Hardest Part」と、アコースティック・サウンドを基本軸として、そんな内省的なサウンドのなかでも彼女の歌声が弾けているのは、まさに若さの象徴。彼女のわかりやすいポップさは、Taylor Swiftが本来あるべき姿のようです。Kodalineとのコラボ「Hold You」はまさにTaylorがEd Sheeranとコラボした「Everything Has Changed」のバラード版ようで、また、「Mr. C」「We'll Be Back For More」辺りはJake Buggらしさも感じます。1stにしてまっすぐ先を見据えた名作だと思います。あと、私よく彼女に似てると言われるんで、すっかり親近感もわいてしまって、私のなかでこれからが楽しみなSSWになってしまいました。


14位:Tinashe『Aquarius』

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 シングル「2 On」が売れはじめた当初は顔で売れているだけのただのアイドルだと小馬鹿にしていたんですが、多重コーラスではじまる「Aquarius」、オルタナ・ビートにリヴァーヴした歌声が乗る「Bet」、ものを数えるように歌う「Cold Sweat」、R&Bキャッチーなオルタナ「How Many Times」、まさにオルタナR&Bな歌い方の「Pretend」、硬質で冷ややかな「All Hands On The Deck」、美しいメロディ展開の「Feels Like Vegas」、オルタナのコアな「Bated Breath」、実質ラストにして一番派手な「Wildfire」と、自身の星座でもある水瓶座をテーマにした、一切媚びのないコンセプチュアルなアルバムを届けてくれて、本当にごめんなさいといった感じです。今年のフィメールR&Bは個人的に彼女とJhene Aikoの双璧だと思います。ブレーンも優秀そうですし、これからがますます楽しみな存在です。


13位:Pixie Lott『Pixie Lott』

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 映画『バーレスク』で本来Christina Aguileraが歌うはずだった「Nasty」をシングルに選び、張り上げ歌唱でアゲにアゲてくるPixie Lott大先生。レトロ・アップな先行シングル「Lay Me Down」を筆頭に、レトロ・ミッド「Break Up Song」、張り上げアップ「Champion」「Heart Cry、確かにその自己愛で人ひとりくらい殺ってそうな「Kill A Man」、2人目の被害者が出る「Bang」、ブルージー・ソウル・バラッド「Ain't Got You」「Leaving You」「Cry And Smile」など、全体的に一貫してザ・レトロ。セルフ・タイトルなことからも、私はレトロでやっていくわよ! という雰囲気はビシッとキマってるんですが、統一感のあるアルバムという感想はわいてこないという、大先生これでいいの? と思わず問いかけてしまいそうになるアルバム。誰得ベストも出て、このままフェードアウトされたら困る存在なので、更に自己愛を極めてこれからも頑張ってほしいです。


12位:One Direction『Four』

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 アルバムを出すたびに音楽性が成長というより老成していっている1D。無料で配布された「Fireproof」は往年の横揺れフォーク・ソングのようですし、先行シングル「Steal My Girl」も落ち着いていて、今作はちょっと老け込みすぎじゃない? と思わず心配してしまっていた私……それでも「Steal My Girl」の太陽の光が差してくるような感じが徐々に馴染んでいき、乙女ゲームに影響を受けたMVが話題となった「Night Changes」でアイドルらしさもしっかり魅せてくれて、おかげで私のNiallに対する積年のヘイトも成仏し、穏やかな気持ちでアルバムを聴くことができました。そんな今作、Aviciiの「Wake Me Up」な「Ready To Run」、NiallとEllie Gouldingを巡っていざこざがあったものの盟友っぷりは変わらないEd Sheeranによる美しいアコースティック・ミッド「18」、オーラス感のある伸びが心地いいフォークな「Fool's Gold」、深遠で壮大な「Spaces」、イントロからラスト感溢れるオーラス・チューン「Clouds」と、落ち着いていながらもポップ・センスの光る曲が多数収録されています。そんななかハンドクラップ系の弾ける「Where Do Broken Hearts Go」をはじめ「Girl Almighty」「No Control」「Stockholm Syndrome」辺りが前作までの彼らといったノリで若干浮いてしまっているんですが、それでもアルバムとしての完成度は作品を出すたびに高くなってきていて、どんどんボーイ・バンドから成長していってます。それでも中身はやんちゃな彼らが大好きなので、これからもずっと追いかけ続けようと思います。みんな少しは休んで。


11位:Lily Allen『Sheezus』

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 The Queen Bitch Of UK Pop is back……アタシたち女にとっちゃ楽じゃないのよこの世界は、と昨今のポップ・シーンを風刺した「Hard Out Here」で復帰を果たしたLily Allen嬢。ひたすら聴き馴染みのいいポップ「Air Balloon」はもちろん、遅漏男性を賞賛する「L8 Cmmr」、流麗なフックが最高に美しい「Our Time」、ディーヴァたちの名前を出すサイコパシーな「Sheezus」と、アルバム発売前から話題性は十分でした。本作のコンセプトはKanye Westの『Yeezus』の女性版ということでしたが、別にラップをはじめたわけではなく、夜のシティ感溢れるR&Bに乗せてInstagramでテメエのブッサイクな糞ガキの顔なんざ見たくねえよと歌う「Insicerely Yours」、2ndアルバムの雰囲気を感じる疾走ポップ「Take My Place」、サーカスのテントの前で演奏されてそうな楽しい雰囲気溢れる「As Long As I Got You」、ネット・オタクについて歌った「URL Badman」、荒川弘原作の『銀の匙』の主題歌「Silver Spoon」と、キラキラしたそのポップ・センスは健在。ただ、Lily嬢、アンタこんな薄味で終わる女じゃなかったでしょ? というのが正直な感想です。今度はもっとドープでイルな作品を、期待してるわよ!


10位:5 Seconds Of Summer『5 Seconds Of Summer』

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 ルークたん is ジャスティス。オーストラリア出身、イルカと戯れるのが大好きそうな4人組ロック・バンドのデビュー作です。私は男声モノはイケメンのものだけ嗜むタイプなので、正直ルークたんありきのバンドなんですね。あのタンクトップで無防備に脇腹をさらしちゃう感じ、飄々としている感じ、頭を撫でてあげたいのに190cmというギャップ……そんな彼がリード・ヴォーカルだなんて最高じゃない……というわけで、キャッチーなミッド「She Looks So Perfect」で華々しくデビューを飾った彼ら。ルークたんの歌声はもちろん、サビでコーラスを重ねてくるキュートな歌声の持ち主(カラムくんじゃありませんように)も気になるところです。他にもシングルは疾走感溢れる「Don't Stop」やラストを飾る切なげに歌い募るバラード「Amnesia」と、どれも素晴らしいクオリティです。だったらアルバムはどうなのかしら、と聴いてみると、Bメロをサビでオクターヴ上で歌うタイプの「Good Girls」、キャッチーにキスを迫る受け身な「Kiss Me Kiss Me」、1Dとタイトルがかぶってしまった「18」、シンガロング系美ミッド「Everything I Didn't Say」、切なげに歌い募る「Beside You」、キャッチーに駆け抜ける「End Up Here」、キャッチー・ミッド「Long Way Home」と、どこまでもキャッチーなポップ・ロックが詰まった玉手箱のような仕上がりでした。唯一マイナー調な「English Love Affair」はノリが違いましたが、それもほぼ無問題です。1Dの弟分・ティーンのバンドというイメージで聴かず嫌いしている人が多そうなイメージですが、是非とも聴いていただきたい、今青春をひた走る彼らだからこそ作ることのできた、青臭くキラキラした勢いのあるアルバムです。ただ、ルークたんは取らないでください。カラムくんあげるから。


*9位:Chris Brown『X』

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 ようやく、Chris Brownがアルバムとしてハマれる作品を届けてくれました。シングル「Loyal」のHip-Hop感や、落ち着いた跳ね上げR&Bミッド「New Flame」のよさは言わずもがな。アルバム自体も、全体の導入のような、徐々にEDMビートが入ってくるトラップ「X」、ディスコな「Add Me In」、ピコピコ系ながらジャムっている「Songs On 12 Play」、宇宙感溢れるミッド「Drown In It」、「Loyal」のパート2な「Came To Do」、オルタナHip-Hopな「Stereotype」、オクターヴ・ユニゾンが決まっているキャッチーなミッド「Time For Love」、喘ぎ声オルタナR&B「Autumn Leaves」、アコギとピアノが爽やかなオーラス系ミッド「See You Around」、声の加工が謎なEDMデュエット「Don't Be Gone Too Long」、Hip-Hop meets EDM TRAPな「Body Shots」、ラストのオルタナ・デュエット「Drunk Texting」と、幅広いジャンルを歌いながらも、ひとつのトーンに染められた仕上がりになっています。素行の悪さならピカイチな彼が、最後のアルバム(あくまで本人曰く)だということで、本腰を入れて真面目に取り組んだアルバムだと思います。RiRi嬢へのDVは絶対に許せないですが、こういうアルバムを作ってくれた彼には素直に拍手を送りたいです。メールR&Bは彼とTreyくんの双璧でしたね。


*8位:Sia『1000 Forms Of Fear』

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 何より「Chandelier」でしょう。女の子が踊り狂うMV、決して顔を見せないパフォーマンスと、徹底したプロモーションが行われた、まさに神曲。サビのあの張り上げた声は、並大抵の腹筋の持ち主ではあの迫力を出すことはできないでしょう。ドラッグのようにファルセットまで高まり、酩酊したように低い声でとぐろを巻く曲展開は、本当にお見事。セレブたちの闇を狂気的に表現した、今年を代表する1曲だと思います。そして期待が高まるなかリリースされた今作は、階段を昇降するようなメロディが情感的な「Big Girls Cry」、同じ音を打ちつけるアップ・ミッド「Burn The Pages」、シバリングしているかのようなフックが印象的な「Eye Of The Needle」、レゲエ・パンクな「Hostage」、大仰になりすぎないトラックが印象的なバラード「Straight For The Knife」、Hip-Hopビートに乗った「Elastic Heart」、奔放にシャウトする"らしさ"全開の「Free The Animal」、キャッチーなパワー・ミッド「Fire Meet Gasoline」、深遠サイケなインタールード的な「Cellophane」、ラストを壮大に染めるダークで妖艶な「Dressed In Black」と、いろんな曲がSia色に染められた1枚に仕上がっています。だけど、どこか惜しい気がするのは何故でしょう。Lily Allenもそうでしたが、これまでと比べて大衆ポップに歩み寄ったからでしょうか……とにかく、天才的なソングライティング能力と天性の歌声を持っているアーティストなので、今後もその活躍に期待しています。


*7位:Taylor Swift『1989』

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 Taylor初の公式ポップ・アルバムです。レトロにテイテイ踊るテイ子のテイテイ音頭Shake It Off」、世間が思う恋愛フリークなTaylor像をコミカルに曲・ヴィジュアル両方で表現した抱腹絶倒モノのBlank Space」と、本当にカントリー色はゼロ。そんなアルバムは、ニューヨークに引っ越した彼女が聴き手を手拍子で迎え入れる「Welcome To New York」ではじまり、懐かしのディスコなサウンドで同じ音を連ねていくなかにグルーヴを生む「Style」、元カレ1DのHarry Stylesについて歌った渦巻く「Out Of The Woods」、Stay! とファルセットで跳ねる「All You Had To Do Was Stay」、タイトルのリフレインが軽妙な「I Wish You Would」、靄のなか踊るバレリーナのようなミッド「Wildest Dreams」、前作を思わせるアコギ・ポップ「How You Get The Girl」、深遠な「This Love」、Aメロが印象的な奥深いミッド「I Know Places」、Imogen Heapと靄のなかに消えていく「Clean」と、ジャケットでもわかるように、どこか薄ぼけた、靄のかかったインディー色の強い仕上がりになっています。ポップを謳っているのにメロが弱いところは気になりますし、Katy Perryとマウンティング芸を開始したスカスカの「Bad Blood」はアレですが、方向転換第1作目として、実に素晴らしいアルバムを届けてくれました。私は彼女と同じ1989年生まれの射手座なので応援したい気持ちは山々なんですが、普段の素行が気に入らないところと、何よりこのアルバムの感想をTwitterで呟いていたらSwifties(笑)に総口撃を受けてプチ炎上にまで発展したので、一気に応援する気が失せました。なのでこの位置に甘んじています。ファンなのに好きなアーティストの価値を下げるようなことをするなんて、ホント高校生以下の糞ガキどもにネットをさせるとロクなことがねえな。以上です。


*6位:Mariah Carey『Me. I Am Mariah...The Elusive Chanteuse』

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 このジャケットのフォトショっぷり、半年以上経った今でも笑えますね。数多くの延期を経て、マラ様ことMariah Careyが"これが私"シリーズ4作目となるアルバムを届けてくれました。主役をMiguelに奪われたヴィンテージ感溢れるミッド「#Beautiful」、名曲「We Belong Together」のネクスト的な存在ながらジュゴンのモノマネに挑戦したYou're Mine (Eternal)」と、シングル群からアルバムはヴィンテージ感がテーマかな、と楽しみにしていました。いざ蓋を開けてみると、のっけからパーソナルなトーンのゴスペル調で思わず歓喜してしまった「Cry.」、泣いたと思ったら消えてしまうという不穏な流れを続ける、全盛期のAshantiが歌っていそうな語尾伸ばし系キラキラ・ピアノR&B「Faded」、ヴィンテージ感漂うHip-Hop「Dedicated」、スカスカなトラックが確かに渇いているHip-Hop「Thirsty」、懐かしモノ好きにはたまらない「Make It Look Good」、行きすぎパーソナルな珍曲「Supernatural」、「Cry.」に通ずるモノがある浮ついたピアノ・バラード「Camouflage」と、結構ごった煮な仕上がりでした。それでもそこまで散慢な印象を受けないのは、やはり全体的に漂うヴィンテージ感と、そして何よりマラ様の卓越した歌唱力の賜物でしょう。大仰な歌唱からディスコに突入する「You Don't Know What To Do」とその系譜を継ぐ「Meteorite」のハイライト、最後の最高なゴスペル2曲(1曲はカヴァーですが)と、マラ様じゃなきゃモノにできないと思いますもん……そう、私は名うてのゴスペル好きなんですよ。マラ様はいつも最後の曲がゴスペル調なので、本当に毎回最後の曲を楽しみにしてるんです。結果的には売れなかったですし、離婚の危機騒動もあってなんだか大変そうですが、これに懲りず、また自己愛と最後にゴスペルをキメた上質なアルバムを届けていただきたいです。


*5位:Jennifer Hudson『JHUD』

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 ザ・衝撃。結論から言えば、これまで優等生なR&Bアルバムを出してきていた彼女が、大胆にディスコ・ディーヴァへと転身を図った、彼女史上最高傑作です。派手な盛り上がりはまだよ、と焦らす幕開け「Dangerous」、落ち着いたR. Kellyと対比してけたたましいくらいに声を張り上げる、まさに待ってましたなディスコ・チューン「It's Your World」、往年ディスコ・ソングのごときフックが素晴らしい「He Ain't Goin' Nowhere」、Timbaland製ミッド「Walk It Out」、Pharrellワークス特有の軽妙さが小気味よい「I Can't Describe (The Way I Feel)」、バラードかと思わせておいて超ディスコな「I Still Love You」、ベースのリフレインが懐かしい「Just That Type Of Girl」、ピアノに横たわって歌っていそうな「Bring Back The Music」、JHUD流ガールズ・アンセム「Say It」、ピアノで〆るラスト「Moan」と、全体を通して懐かしのディスコの血が通っているアルバムです。Pharrellは今年はそうでもないな、と思っていたらこんなところでナイスなお仕事をしていらっしゃいましたね。ホントに、ジャケットで損をしているアルバムだと思います。ディスコ作品なのに、なんだいこのストリートHip-Hopアルバムみたいなジャケは! そりゃワースト・ジャケットに選ばれるはずだわ! おかっぱにして、真っ赤な口紅を塗って、スパンコールでゴールドな衣装を着て撮り直しなさい! と言いたいくらい、世界観がしっかりしています。個人的にAlexandra Burkeの2nd『Heartbreak On Hold』を思い出しました。本当に最高なアルバムですが、Alexみたいにあとから否定したら絶対に許さないわよ。


*4位:Sam Smith『In The Lonely Hour』

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 ダンサブルなトラックに乗せて突拍子もなくまんにおんままぃん♪ と歌う飛び道具「Money On My Mind」も最初だけ、ゴスペルを取り入れた大ヒット・バラード「Stay With Me」、同性愛者なのかと問う世間の声に音楽で答えた切なさ全開の「Leave Your Lover」、『Glee』以降久しぶりにDianna Agronの生存を確認できたMVが大きな収穫なファルセット・バラード「I'm Not The Only One」と、厚みのある歌声で奏でられる、孤独を歌った30分。ここまでバラードに徹されると、ダンサブルな「Money On My Mind」やシンガロング系ソウル・ロック「Like I Can」が浮いて聞こえてしまうくらいです。彼の歌声は「Good Thing」等に見られる派手なサウンドよりも、シンプルな曲のほうが映えるタイプだと思うんですが、それではAdele化が進むだけなので、なんとかEmeli Sande辺りを目指してほしいところです。あと、このコンパクトさじゃ『In The Lonely Half An Hour』なので、もう少し長めのアルバムを作ってほしいですね。こんなこと言ったらディーヴァなサムきゅんに法外なお金を請求されちゃいそう……あ、あと「Life Support」のファルセットがLana Del Reyのようで、オルタナ路線もいけるかしら、とも思っています。来日も決まって日本でも高まってきているサムきゅんフィーヴァー、是非ともモノにしていただきたいところです。


*3位:Kylie Minogue『Kiss Me Once』

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 テーマは明確、恋するカイリーです。どこまでも伸びていきそうな、どこまでも瑞々しく晴れやかな「Into The Blue」、ポップに弾ける「Million Miles」、Pharrellによる軽妙なプロダクションと予算が全然かかってなさそうなMVがツボな「I Was Gonna Cancel」、Siaが関与した気だるげでセクシーなエクササイズ・ソング「Sexercize」、瑞々しい高音が弾ける「Sexy Love」、軽快なノリでセックスを歌うトンデモ曲「Les Sex」、爽やかで歌詞に胸キュンな乙女チューン「Kiss Me Once」、Enrique Iglesiasとの誰得デュエット「Beautiful」、最後を飾る多幸感溢れる「Fine」と、本当にキラキラした、ポップ界に燦然と輝くアルバムです。やたらとセックス推しなのはいい歳こいて少しは自重しろよとは思いますが、これは普段彼女の音楽を聴かない人にも大きく門戸を開いたアルバムだと思うので、いろんな人に聴いていただきたいです。そのためのRoc NationなのにどうしてくれてんだよJAY Z。


*2位:Tove Lo『Queen Of The Clouds』

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 これまで裏方として暗躍していた彼女が、突如として「Habits (Stay High)」を世界的に大ヒットさせました。北欧のアーティストのポップ・センスは本当に素晴らしくて、例に漏れず彼女も北欧出身。失恋の痛みを紛らわすために常にハイでいたい、そのためならなんだってする、という危うげな歌詞が際どく、それが全世界の恋愛メンヘラから多大なる共感を呼びました。そう、私を含めて……彼女の書く曲には独特の中毒性があって、サイケにフレーズを繰り返す「My Gun」、同じく連呼系でありながら語尾上げが特徴的な「Like Em Young」、「Habits (Stay High)」への布石が潜んだ、相槌が癖になる「Talking Body」、サビでの爆発っぷりが素晴らしいキラキラな「Timebomb」、頭をガツンと打つようなサビの「Moments」、ゴリゴリなトラックが牙を剥く「The Way That I Am」、歌声とシンセが勢いよく交錯する「Got Love」、ダブステップ調のミッド「Not On Drugs」、静と動のコントラストがしっかりしていて、サビの後半が特に素晴らしい「Thousand Miles」、危うくなんてことない曲になりそうなところを、サビの後半で見事に引きを魅せる「This Time Around」、ラストを飾るバキバキEDM「Run On Love」と、3つの節に分けられていて、その節ごとにオーラスとなる曲が用意されているという贅沢さが素晴らしいアルバムです。流石裏方として暗躍しているだけあって、アルバム作りというものをよくわかっているというか、デビュー作でこのクオリティってちょっとできすぎなんじゃない、と思ってしまうくらいです。本当に、果たして今後幸せになれるのかも含めて、これからが楽しみなアーティスト兼職業作家さんです。


*1位:Lea Michele『Louder』

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 予想が当たったかたは挙手。ドラマ『Glee』でお馴染みLea Micheleのデビュー作が堂々の1位です。Siaによるデビュー曲「Cannonball」の歌い上げっぷり、続く「On My Way」での晴れやかなアップらしさ、歌い上げバラードなのに重厚トラックではないのが新鮮な「Burn With You」、ピアノのリフレインで徐々に感情が膨らんでいくSia製のバラード「Battlefield」、マイナー調の「You're Mine」、壮大に歌い上げる「Thousand Needles」、タイトル通り声高くアガる「Louder」、上から激情が降ってくる切迫ミッド「Cue The Rain」、「On My Way」「Louder」に続くアップ・シリーズ「Don't Let Go」、詩を読むような「Empty Handed」、そしてSiaによる実にパーソナルなラスト・バラード「If You Say So」と、アップとミッドとバラードが綺麗に並んだ優等生な上質アルバムに仕上がっています。本当にSiaがいい仕事をしていて、彼女のヴォーカルもほとんど弄られることなどなく、アルバムとしての流れも綺麗で、まさに文句なしの1位といった仕上がりです。とりあえず『Glee』の最終シーズンと、そして2ndアルバムを本当に楽しみにしています。



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 以上、邦楽篇でコツを掴んだから早く済むかな、と思いきや、今日も35作品という量の多さに圧倒されました。ただいま27日の22時14分、できたてホヤホヤな状態で公開されるんだなあ……ランキングは邦楽篇と同じく自分の好みが表出しまくっていて、たいへん満足しています。さて、明日はおやすみをいただいて、明後日はいよいよ今年を代表する曲・アルバム・アーティストを発表します。これまでのランキングからそれぞれ予想して、是非とも結果を楽しみにしていてくださいませ。それでは!


 14/12/28
 IYE2014第4弾! お待たせしましたアルバム篇、まずは邦楽から~! 特殊な算出方法でミニ・アルバムやEPも一緒にランクインしているよ~! 大ヴォリュームだけど最後まで注目よ~! それじゃあ35位から一気に~? カウントダウン!




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35位:Fairies『Fairies』

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 デビュー曲「More Kiss」で晴れすぎちゃったこんなsundayという名フレーズを生み出し、STY氏関与の「Beat Generation」ではダンスの動きが機敏すぎて耳が働く暇さえ与えず、これからいったいどんなバケモノ・ガールズ・グループに成長していくのかと思いきや、Amazonの某レヴュワーさんが激推ししていた川音が脱退し、グループ名もFairiesからフェアリーズへとカタカナ表記に変わり、どんどん期待していた路線からかけ離れていってしまった彼女たち。満を持して放たれたアルバムに若干の不安を覚えども、Beautiful AngelDanceと繰り返すサイバーな「White Angel」、誰もがみんな名も無きSUPER STARな「HERO」、ガールズ・グループのポップの王道を行く「Sweet Jewel」と、ガールズ・グループのデビュー盤らしい良質ポップが集まったアルバムで、それは杞憂に終わったのでした。


34位:NoisyCell『Your Hands』
 夏アニメ『ばらかもん』のEDテーマに起用されたラウド・バラード「Innocence」が素晴らしくて、あら気になるわシングル買おうかしらと思いきや、シングルでの発売はナシ、インディーズだからiTunesもレンタルもナシ、それだけじゃなくタワレコ限定での発売と、まるで鎖国状態のような商法で売り出されたデビュー・ミニ・アルバム。目的だった「Innocence」はアニメの世界観に寄り添った歌詞(英語詞だけど対訳付)を見て改めてその素晴らしさに感動したんですが、他の曲が……ラウド・ロックとかハード・ロックっていうんでしょうか、ヴォーカルがシャウトしてギターとドラムがゴリゴリ鳴ってるジャンルって……まさかのそのジャンルで、ミニ・アルバムとしての完成度はとても高いのに、こういう音楽に無縁な私にとってはビックリで、唯一のバラードである「Innocence」が流れだすと思わずホッとしてしまうという始末……なんか、うん。ごめんなさい。


33位:竹内まりや『TRAD』

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 何より自身を象徴するかのようなタイトルで桑田夫妻(豪華!)をコーラスに迎えた「静かな伝説(レジェンド)」の貫禄が素晴らしい。また、夫・山下達郎が彼女のために書き、しかし不採用になったため彼が自分で歌っていた曲を彼女が歌うというややこしい経緯を持つ温かみのある英語ミッド「Your Eyes」も珠玉の1曲。他にはイントロからおしゃれなバー感が出ている「縁の糸」、チャチャチャなリズムの「それぞれの夜」、ご機嫌なディスコ「アロハ式恋愛指南」、クラシック感溢れる「Dear Angie -あなたは負けない-」、名前通りオトナなタンゴ「最後のタンゴ」、落ち着いた年齢の女性を応援する「輝く女性(ひと)よ!」、山下達郎のコーラスが映える美メロ「特別な恋人」、元々提供していた茉奈佳奈をコーラスに迎えて一緒に歌う横揺れのオーラス・セルフ・カヴァー「いのちの歌」と、まさに伝統的(=TRAD)でスタンダードな曲が詰まったオトナな1枚。


32位:Rihwa『BORDERLESS』

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 1stアルバム。彼女は三浦春馬と縁があり、「Last Love」に「春風」に、ファルセットで歌う美しくも切ないバラードが有名ですが、実はそうでもなくて、キャッチーで爽やかな「Little Tokyo」、ロッキッシュな「モンスターのかくれんぼ」、瑞々しい応援ロック「Don't be afraid!」、気だるげな「LOVE ME DO」、一瞬で共作だとわかるMichelle Branchとのコラボ「GOOD LOVE」と、地声の蛇のような声でときにねちっこく歌う曲のほうが多く、バラードから入った人はちょっとビックリしてしまうかも。


31位:倖田來未『Bon Voyage』

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 シングルだらけのアルバムを作っていたのも今は昔、今回は新曲だらけのアルバムとなりました。しかもほとんどの曲でダンス路線に攻めた内容ということで期待したんですが、どこか散慢で薄味。バーレスクのような「SHOW ME YOUR HOLLA」「Let's show tonight」をはじめ、ロッキッシュな「CRANK THA BASS」「LOL」まで、結構幅広いジャンルに手を出しているので、シングル群がすごく浮いてしまっています。そんななか、最後を飾る「U KNOW」の清涼剤のようなキャッチーさは大きいですね。Dr. Lukeが作ってそうなPOP EDMにハズレはありません。


30位:清水翔太『ENCORE』

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 普遍的なミッド「DREAM」、女性の応援歌「WOMAN DON'T CRY」と良質なシングル群から、冒頭の爽やかで晴れやかな「Impossible」、オールド・スクール・ソウルにラップを乗せる「君が見つけたもの」、ジャムなトラックにJ-Popが乗った「Shower」、アコギが効果的なミッド「ナツノオワリ」、オートチューン使いのオルタナR&B「Crazy Love」、ハートフルなミッド「LOOKING FOR LOVE」、アコースティックさと男臭さが交じる「シンガーソングライターの唄」と、さまざまなジャンルに手を出した1枚。最後を飾る長尺ソウル・ロック「ENCORE」の古臭さ・泥臭さ・男臭さはともすればダサいですが、私にとっては最高な1曲です。


29位:Sound Schedule『LIVE』

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 アニメソング部門で4位にランクインしていた大石昌良がヴォーカルを務めるバンドのEPです。爽やかなオープニング「銀河ステーション」、聴き手を扇動する「フリーハンド」、ひときわロックンロールな「ミラクル」、コード進行が心地いい疾走チューン「目隠し鬼」、一筋罠ではいかない「ありがとう」と、彼が持つ独特の視点から描いた歌詞、ポップさとキャッチーさを追求したメロディ、そしてどこか古き良き時代を思わせる懐かしさがギュッと詰まった1枚です。同じロックでも5曲入りで5通りの魅せ方をしている引き出しはすごいと思います。


28位:w-inds.『Timeless』

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 色褪せない音楽をテーマに作られた意欲作。だからこそ名曲カヴァーを入れたのかもしれませんが、個人的にはだからこそカヴァーは入れてほしくなかったな、というのが正直な意見。シルキーで美しいミッド「A Little Bit」がとにかく大好きなんですが、厳かな幕開けから四つ打ちのビートが入ってくるスケール感のあるEDM「Do Your Actions」、JT×Pharrellなおしゃれサウンド「Good time」「Make you mine」、STYスタンプ音が使われているけれどSTY製ではない「killin' me」、Hip-Hopビートで挑発してくる王者の貫禄「K.O.」、シンセが交錯する「STEREO」、ラストを飾るピアノ・バラード「Dream You Back」と、本当に素晴らしい1枚に仕上がっています。


27位:西野カナ『with LOVE』

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 悲壮感溢れる「さよなら」、OL応援EDM「We Don't Stop」、カントリー調の新路線を開拓した「Darling」、ストレートかつシンプルな「好き」と、相変わらず高水準なシングルを放ってきた彼女。アルバムは最先端の音をソフトにガーリーに落とし込んだ「恋する気持ち」、メロディが難解な「Love Is All We Need」、あまりのリア充っぷりにイラッと来てしまう「ごめんね」、かと思いきやそんな聴き手を味方につけるかのようなガーリー・ロック「Tough Girl」、呪術的な「Abracadabra」と、結構いろんなジャンルに手を出しているのに、一貫してガーリーな雰囲気が崩れることのない良作です。ところで最近の彼女の髪色、とてもいいですね。こうやって彼女もどんどん落ち着きのある女性に成長していくんですね(何目線)。


26位:堂珍嘉邦『Bronze Caravan』

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 ソロとしてオルタナ・ロック路線を極めはじめた堂珍さん。何よりコケティッシュな魅力溢れる「Love potion」がお気に入りなんですが、気だるいエレクトロニカ「Caravan」、厳かな「It's a new day」、オルタナな雰囲気のなかメロディが蠢く「Hey! Mr.」、上がり切らず聴き手を焦らす「Reminisce」、一貫して暗い作風のなか光が見える「Euphoria」、箸休めのような「お利口ランナー」、けたたましい「Reverse」、オートチューン使いのエレクトロ・ロック「Departure」、ライヴ音源感のある「To the end for me」と、時折オルタナじゃないストレートなロックがあったりして違和感を覚えることはあれど、全体的にとても統一された世界観で、アルバムとして聴く素晴らしさを提唱しているかのような1枚です。


25位:中島みゆき『問題集』

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 中和の妙。「ジョークにしないか」「病院童」など、重いテーマの曲を敢えて軽妙なアレンジで歌っています。それでも「産声」のようなハイライトの曲はビシッとキメていて、流石はヴェテラン。演じた歌い方の「ペルシャ」は印象的ですが、何よりブービー名曲(アルバムの最後から2番目の曲は素晴らしいという私が勝手に作った法則)シリーズ「一夜草」が本当に素晴らしい。歌謡曲、ブルース、演歌を行ったり来たりするアルバムですが、唯一英語タイトルのラスト「India Goose」は壮大な三拍子。オーラスであり、そしてエンドロールです。中島みゆきは壮大でなんぼ。それはシングル「麦の唄」や中島美嘉に提供したセルフ・カヴァー「愛詞」で散々証明されているのです。


24位:FAKY『The One』

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 現体制での活動を終え、その集大成として配信限定でリリースされたミニ・アルバム。何よりSTY製挑発的ファンク「Girl Digger」がカッコいいんですが、エレクトロ・ポップに弾ける「P.O.V.」、張り上げEDM「Better Without You」、疾走感溢れる「Get Up」、どこかサイケなドラッグなエレクトロ「What R You Waiting For」、最後を飾る伸びやかな美ミッド「The One」と、ガールズ・グループとしてのこれからに大きな期待が持てる内容でした。是非、更に大きくなって活動を再開させてください。


23位:Every Little Thing『FUN-FARE』

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 アテクシびっくり。正直ELTさんは昔の曲を聴くだけのお付き合いだったんですが、個人的な春夏お散歩アンセム「ON AND ON」、CMでよく耳にした「ハリネズミの恋」と、シングル群がお気に入りだったので、はじめてアルバムに手を出してみました。そしたらDr. Luke製のごときキャッチーさの「BFF」、伸びとコード進行が心地いい「Take me Tell me」、背中を押してくれる優しい泣きメロミッド「START」、優しく見守ってくれるような「Lien」、サビでキャッチーになる反則技「Sympathy」、アコギが効いたかわいらしい「キミト」と、アルバム全体が瑞々しいポップで彩られていて、なんて素晴らしいアルバムなんだ、と感動してしまいました。ポップ好きのかたは必聴です。


22位:JUJU『DOOR』

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 ベスト後初のオリジナル・アルバム。シングル群の素晴らしさは言うまでもなく、特に最近は「Dreamer」や「Hot Stuff」とアップにも精力的になってきた彼女。アルバムも歌い募る系の「くちづけ」もあれば、花の最後のひと咲きのような刹那いバラード「春雪」、軽やかなEDM「星月夜」、上品なEDM「Heart Beat」、かつて彼女が暮らしていたニューヨークの匂いを感じる「Who's Gonna Say It's Not」や「hero #51」、ピアノ・バラード「ねえ」と、自分のルーツを提示しつつ、バラードからアップまで、綺麗に手を出している1枚です。もうバラードだけのシンガーだなんて言わせないっ!!


21位:嵐『THE DIGITALIAN』
 デジタル・ミュージック meets 嵐がコンセプトでしたが、いざ蓋を開けてみると結局いつも通りの嵐がそこにいました。ブレイク・ビーツ調で歌声の伸びが気持ちいい「Wonderful」、5年前に流行った女性ヴォーカル+男性ラップのR&Bミッドのような「Tell me why」など、相変わらずジャンルごった煮なアルバムです。JTに憧れるリーダーのソロ曲「Imaging Crazy」はTimbalandを意識したサウンドで、最後のフックこそ高音域が素敵ですが、それまではオクターヴ下でベタッと歌っているので焦らされるのなんの。ニノのソロ曲「メリークリスマス」は相変わらずニノ節全開なJ-popといった感じで、本当にデジタル感は薄いです。それでも最後を飾る「Hope in the darkness」はシンガロングなアンセム・ナンバーで、本当に素晴らしいです。若干タイトル勝ちみたいな感じもしますが、この曲が最後でよかった、と本当に思います。シングル群は「GUTS!」が一番ですね、全員30代なのにまるで平均年齢17歳のボーイ・バンドのごときフレッシュさが本当にかわいらしいです。テクノ調の「Bittersweet」もかわいらしくてこれまた美味しく、結局なんだかんだ言いつつも、リーダーが振りつけた腰振り幕開けチューン「Zero-G」からすべて、まるっと楽しめてしまうアルバムに仕上がっています。


20位:JASMINE『Welcome to Jas Vegas』

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 ガールズたちのパーリー・ナイトがコンセプトという、なんとも私向けだと言われているようなミニ・アルバム。もちろん最高にアガる曲はその名も「#AGARU」なんですが、キャッチーでオールド・スクールなディスコ・トラックに乗せて息を切らしてアガっているかのように歌うフック、ライヴを意識した大サビと、本当に至高の1曲です。他にはガールズ・ナイトに飛び込む「Where U @」、夜がはじまる「Handz Up!」、ひときわサイバーな「R!de On」、フラッシュのように交錯する「HIKARI」、オーラス感のあるEDM「Hallelijah」と、全編にわたってギラギラ系。そんななか感情が降り注ぐようなミッド「Dearest」の美しさが引き立つ、とても素晴らしい1枚に仕上がっています。


19位:鬼束ちひろ & BILLYS SANDWITCHES『TRICKY SISTERS MAGIC BURGER』

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 鬼束ちひろのバンド名義での処女作です。懐かしさ漂うカラフルなシングル「あなたとSciencE」路線の曲は意外と少なく、ノイジーでノスタルジーなエレクトロ・ポップ「レディー・タイム・マシン・ブルース」、気だるいリフレインが印象的な「Dreamer Sonic」「MAD MAN」、ピアノ一本のバラード「I'm with your shadow」「Your Quiet Fantasia」「The end of the flame of my eyes」(単独名義のボーナス・トラック)、雲行きがあやしくなってくる「PSYCHO LADY'S RAIN」、その予感が確信に変わるホラー・ソング「祈りが言葉に変わる頃」、カントリーで朗らかなラスト「The Way To Your Heartbeat」と、ソロ名義でもなんら違和感のない曲も結構収録されています。そんななか素晴らしいのは、カントリー・バラードといった趣の「ROAD OF HONESTY」です。心が洗われるかのような美しいメロディと、切ない歌詞が胸を締めつけます。ちひろ? ソロ作も楽しみにしてるわよ……?


18位:フジファブリック『LIFE』

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 彼らのことは「若者のすべて」の人たちという認識だったんですが、夏アニメ『アオハライド』のEDテーマだった「ブルー」があまりにも美しく儚いロック・バラードで、一気に興味がわきました。文字通り逆再生ではじまるイントロ「リバース」、初っ端から哀愁がただよう「Gum」、爽やかなピアノ・ロックな表題曲「LIFE」、どんどんぶっ壊れていき最後は可笑しくて笑い出す始末の「シャリー」、ちょっとした問題作の「祭りのまえ」、加速していく「WIRED」、めまぐるしい「フラッシュダンス」、クライマックス感溢れる「カタチ」、泣きウタかと思いきや深遠な「卒業」と、ロックを基調にしつつも結構やりたい放題やっていて、とても面白い1枚でした。それにしても現ヴォーカルの歌声は「ブルー」のような美しく儚く切ない情景的なバラードにとても合っていて、歌詞もとても素晴らしく、本当にいい収穫でした。


17位:Cocco『プランC』

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 冒頭「パンダにバナナ」で唐突なお下劣テクノにビックリするんですが、露骨な下ネタを歌おうと、テクノだろうと、Coccoにはピッタリ。続く「ドロリーナ・ジルゼ」や「BEAUTIFUL DAYS」は初期を思わせる激情的なパワー・バラードで、本当に素晴らしい。他にはショウ・ナンバーのような「たぶんチャチャチャ」、前向きキャッチー・ポップ「バスケット」、マイナー調の「ドレミ」、ロッキッシュな「嘘八百六十九」、エル オー ブイ イー ラブリー Cocco(棒読み)な「スティンガーZ」と、いろんな曲がごちゃごちゃしている明るめなトーンのアルバムなんですが、最後を飾るピアノ・バラード「コスモロジー」で陰鬱な表情を魅せていて、きちんと余韻に浸れるところが素晴らしいです。


16位:山下智久『遊』
 秦基博が作詞を手がけた明るいシンガロング系のオープニング「HELLO」、STY氏が関与した流行のホーン使い「PARTY'S ON」、ロッキッシュなアプローチのシャンパン風な「Mysterious」、ゴリゴリなEDMサウンドの「Moon Disco」、ystkによる本格フロア仕様なオートチューン・ナンバー「Back to the dance floor」、アンニュイなセクシー・チューン「Dress Code:」、HIROによるハンドクラップなEDMアンセムがMaozonのバキバキ・トラックとタッグを組んだ「LET IT GO」と、ダンスに特化したコンセプトに違わぬ内容で、かといって一本調子になっていないところがまさにタイトル通りで、ホントに遊んだミニ・アルバムです。そして間を開けずフル・アルバム『YOU』(『遊』の読みは"ユウ"ではなく"アソビ"です)が発売されましたが、こちらは惜しくも次点の36位でした。コンセプチュアルな今作とは違っていろんな曲が入ってますし、正直同じ年にミニ・フルと出てしまうとどうしてもあとに出たほうの思い入れが弱くなってしまうので……だけど大好きだよ山P……信じて……。


15位:加藤ミリヤ『LOVELAND』

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 依存を歌わせたら彼女の右に出る若手(とはいえもはや中堅)はいないと思いますし、前作『TRUE LOVERS』が名盤だったので楽しみにしていました。シングル「Lonely Hearts」は彼女の真骨頂ですし、もはや安定感とも言える「Love/Affection」も素晴らしかったです。そんな今作は、蓋を開けてみると、どこか懐かしい90'sな作風で彩られていました。とりわけユニークな女性のイントキシケイテッド・マーチング・アンセム兼私の脳内での『ファーストクラス』の主題歌「UNIQUE」ではChristina Aguileraばりのガナりが効いていて、本当に最高だと思います。そんな感じでいい流れだったのが、後半のコラボ曲辺りから雰囲気が変わってきて、映画音楽のような「冷静と情熱のあいだ」で完全に壊れて、ちょっと残念だったな、というのが正直な感想。それでも好きよ!


14位:中村中『世界のみかた』

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 とにかく「友達の詩」ばかりを推していたavexからヤマハに移籍して放った『少年少女』が名盤で、続く『聞こえる』は安定感のある良作、さあ次は? と楽しみにしていたSSWの中村中さん。まさかのテイチクへの移籍を発表し、高水準のアルバムを続けて出してくれたのにソリが合わなかったのかしら、と若干不安に思っていたんですが、まあそれは杞憂でした。報われない恋の歌はもはや諦めの領域に達したシングル「幾歳月」、いじめをテーマにした18782(嫌なやつ)+18782(嫌なやつ)=皆殺し(37564)な「同級生」、誰しもが持つ感情をより説得力を持たせて切々と歌いあげる「愛されたい」辺りは流石最初・ハイライト・最後に配されただけあって素晴らしい。他にもおどろおどろしい「カーニバル」、訥々と歌う「思い出とかでいいんだ」、社会風刺な「後悔してる」と、その変わらない作風にとても安心できた1枚です。


13位:JAY'ED『HOTEL HEART COLLECTOR』

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 JAY'ED初のコンセプト・アルバム。全体としての流れがきちんと作られていて、聴き馴染みのいいスムーシーなEDM「FREEDOM」、JTのごとき流麗なシャンパン・ディスコ「Come Closer」、オルタナR&B「Game Over」、美メロ・ミッド「Wishing」、美メロ・バラード「ともに」と、従来のイメージ通りの曲もあれば、挑戦した曲もふんだんに用意された意欲作です。何より「ミュージケーター」のディスコっぷりは素晴らしく、20位のJASMINEの「#AGARU」と今年のディスコ・ソングの双璧といっても過言ではないです。また、OneRepublicのごときオルタナ・ロック「THE STRANGER」も新しく、それでもアルバムとしての雰囲気が壊れることはなく、彼のアルバム・アーティストとしての素晴らしさを感じさせられた1枚です。


12位:大塚愛『LOVE FANTASTIC』

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 正直旬を過ぎた感のある彼女。ですが、私はむしろアーティストのそこからに注目していて、何故なら注目度が低くなってしまったぶん、逆に肩の力が抜けて、リラックスして素敵なアルバムを作ってくれるアーティストを何人も知っているからです。それは復帰作「Re: NAME」でのAOR路線に予感となり、アルバムを聴いて確信に変わりました。1曲目として、そして表題曲としての役割を存分に果たしている「LOVE FANTASTIC」、綺麗に繋がって欲張りアンセム「モアモア」、ラソファミレと歌うディスコティックでファンキーな「LUCKY☆STAR」、かわいらしいキス・ソング「CHU×CHU」、ごめんねと言い募る普遍的なバラード「ごめんね。」、ぐるぐるうねる展開からサビの後半で突き抜けるのが素晴らしい「マワリ廻るマワレバ回ろ」、オルタナ志向な「カミナリ」、テクノ・テイストの「アクション10.5」、9曲目のキャッチーながらアゲにセルアウトしない「9」と、彼女のポップ・センスを存分に楽しめる曲がたくさん収録されています。シングル発売時はどういうことなの、と思っていた「ゾッ婚ディション」や「I ♥ ×××」もアルバムで通して聴くと綺麗にハマっていて、やっぱり彼女はシンガー・ソングライターなんだな、と改めて実感した充実作です。


11位:Cocco『パ・ド・ブレ』

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 Coccoの復帰ミニ・アルバムです。17位のフル・アルバム『プランC』に向けての"間"のような立ち位置というコンセプトですが、いやいや本気でしょう、唯一童謡の「ゆりかごのうた」はそうかもしれないけれど、と思わずツッコんでしまう充実っぷり。初期を思わせる珠玉のオープニング「ありとあらゆる力の限り」、Cocco流クリスマス・ソングながら一年中聴いていたい「キラ星」、いち早く公開された、あまりにも美しくて泣けてきてしまう「東京ドリーム」は本当に本当に名曲。他にもアコースティック・サウンドに子どもたちのコーラスが重なる「花灯り」や、こちらも初期の雰囲気を感じるパワー・バラード「夢見鳥」と、まさにあーあ 何てこったな仕上がり。アルバムよりこちらのほうが世界観が統一されていますし、是非聴いてみていただきたい1枚です。ただ、山Pと同じく、同じ年にミニ・フルと出されると、どうしてもあとに出たほうの思い入れが弱くなってしまうので、年をまたいでほしかった部分もあります……なんて言いつつも、両方ともランクインしている事実。大好きです。


10位:BoA『WHO'S BACK?』

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 アルバムを聴く前にすべての曲が公開された状態だったという、ある意味ベスト盤よりベスト盤然としているアルバムですが、タイトル通りここ数年のBoAが帰ってきます。珠玉のバラード「Only One」や夏キャッチーな「Tail of Hope」、あまりにもクール・カッコいい「Shout It Out」、BoAのキュートな一面を押し出したキャッチーな「MASAYUME CHASING」といったシングル群はもちろん、前進系の晴れやかなミッド「First Time」で幕を開け、まさにファンな雰囲気にあふれた「FUN」、Ah youと引きを持たせて展開していくスタッカート・ミッド「The Shadow」、ただでさえ美しいのに大サビからの展開がpreciousすぎるミッド「close to me」と、新曲やc/w群も素晴らしいです。新たなクリスマス・ソング「Milestone」の壮大な美しさも、配信限定だった「I SEE ME」のソウルフルで卓越した歌唱も、どこを切り取っても美味しい、まさにベスト盤のようなアルバムでございました。


*9位:BUMP OF CHICKEN『RAY』

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 とにもかくにも、私は「ゼロ」が好きすぎて毎回その名曲っぷりに泣いてしまうんです。地上波初パフォーマンスとなったMステでも披露されたシンガロング「虹を待つ人」といつになく明るいエレクトロ・サウンドに乗せた「ray」の名曲っぷりももちろんですが、他にもキャッチーなメロディで問いかけてくる「サザンクロス」、同じフレーズのリフレインが募る「ラストワン」、語尾がリズム早めな「morning glow」、前進ロック「トーチ」、一陣の風が吹くような「firefly」、力の抜けたアコギ・ハンドクラップ・ナンバー「white note」、涙腺崩壊ソング「友達の唄」、いわゆる非リア属性だからこそ書けるような「(please) forgive」、目頭が熱くなるオーラス「グッドラック」と、素晴らしい曲が目白押しです。このアルバムは恐らく彼らが今の日本を考えて作った作品で、それは震災後リリースされた「Smile」に色濃く出ていると思います。日本に一筋の光が差すような、あの痛みは忘れたって消えやしないと歌う、強く生きる日本人に尊敬を込めたアルバムなんだと思います。藤くんは数秘33の誇りです。


*8位:石川さゆり『X -Cross II-』

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 私、さゆり太夫は、椎名林檎とコラボしない限り、「天城越え」「津軽海峡・冬景色」くらいしか知らないままでいたと思います。不条理を歌った花魁な「暗夜の心中立て」、椎名林檎をコーラスに従えてザ・ピーナッツのごとく歌う「名うての泥棒猫」、読み上げるように歌声を綴っていく美しく深遠なる「最果てが見たい」と、9曲中3曲が椎名林檎によるもの。なんといってもさまざまなクリエイターとコラボするアルバム・シリーズなので、朗らかな「永久にFOREVER」「こころの色」、ポツリポツリと歌う「雨のブルース」「空を見上げる時」、激情ロックな「Ra.n.se」「千年逃亡」と、いろんなクリエイターがいろんなジャンルの曲を用意したんですが、例えどの曲を歌おうと、すべてさゆり色に染め上げる歌唱力・表現力は流石の一言。演歌はちょっと、といった方のさゆり入門編にピッタリな1枚です。


*7位:板野友美『S×W×A×G』

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 AKBを卒業し、秋元康プロデュースからも離れた彼女……どちらも彼女にとっては大正解だったと思います。デビュー曲「Dear J」から彼女はそんじょそこらのAKBとはNAMIE WANNA BEっぷりが一線を画していましたが、そのSWAGなスタイルは遂に開花し、K-POPもビックリなサイケでビッチーな歌声とサイバーなサウンドで、我々を圧倒しにかかってきました。その名も「SWAGGALICOUS」は半狂乱になってタオルを振り回せそうなアップ・ナンバー、気だるげな「BOW WOW」、ブチ上げソング「JAN-PARAN!!」、爽快感の残る爽やかかつクールかつダンサブルな「Crush」と、新曲群は圧巻の一言。既存曲もテンポが速まって早口でまくし立てる「Wanna be now」、サイバーな音がループするなか自虐のような歌詞が冴えた「Clone」、和をモチーフにした言い募るミッド「lose-lose」、NAMIE意識からOHAMA意識へとフォーカス・チェンジした自身作詞(ここ重要)によるパワー・鬱バラード「little」、新曲群の前にSWAGな片鱗を魅せる「Girls Do」と、どれも高水準でガーリーな楽曲ばかり。これからの彼女にますます期待がかかる、まさに1stにしてベストなアルバムです。


*6位:浜崎あゆみ『Colours』

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 遂にJAPAN NO. 1のAIRPORT DIVAが世界に目を向けた1枚、それがコチラです。世界で活躍するクリエイターたちとタッグを組み、POP EDMな「Feel the love」、ガールズたちのセルフィー・クラブ・アンセム「XOXO」、本格志向のひっどい売上だった「Terminal」、もはやネタ曲のような振りきれっぷりの「Lelio」と、ダンス路線は攻めに攻めています。デビュー当初を意識したかのような歌声で歌うミッド「Hello new me」、壮大な世界観ながら普遍的で美しい長尺バラード「Pray」、宙吊りになりながら深遠に歌いあげる「Angel」、従来のロック路線「NOW & 4EVA」と、いつもの彼女のような曲を(大好きですが)取っ払って、全編ダンス仕様に仕上げたらどうなるのか……そういう期待と、よくこのキャリアとタイミングでここまで振り切ったというリスペクトも込めて、私は拍手を送ります。余談ですが、7位のちんともSW△Gとの同日発売対決+Twitterでのマウンティング芸+紅白卒業芸+Mステでの儀式のごとき大仰な女優パフォーマンスもたいへん楽しませていただきました。


*5位:Galileo Galilei『See More Glass』

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 去年初めてPOP ETCとタッグを組んで名盤『ALARMS』を作り上げたGalileo Galilei。今作はミニ・アルバムながら再びPOP ETCとタッグを組み、更に深化を遂げた作品となりました。過ぎた夏を懐かしむような哀愁は、ヴォーカルが尾崎雄貴だからこそ表現できる世界観。夏に"したい"リード曲「Mrs. Summer」のキャッチーさ、「バナナフィッシュの浜辺と黒い虹」でヴォーカルに迎えたAimerのやさぐれたドラッグ少女な歌いっぷり、「プレイ!」での珍しくこちらを衝動的に掻き立てる感じなど、聴きどころばかり。最後の「親愛なるきみへ」のあとにはデモが2曲入っていて、お得感もバッチリ。ミニなのがもったいないくらいです。本当に、今一番フル・アルバムが楽しみなバンドです。


*4位:aiko『泡のような愛だった』

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 そもそも苛立ったようなやるせないような、そんな感情のこもった「明日の歌」の歌い出しからして、最高のアルバムだったのです。タイトルからして切ないアルバムに仕上がっている予感はしていましたが、まあまさにその通りで、切なさが極まっている「あなたに連れて」や、今の距離感が一番いいと言い聞かせる「距離」、名盤だった前作『時のシルエット』収録の「白い道」を思わせる今までありそうでなかったタイトルの「サイダー」と、相変わらずないつものaikoながら、確かにいつもより切ない彼女がそこにいます。それが最高に極まっているのが本作中最もキャッチーな「透明ドロップ」で、最後の歌詞は歌詞カードに載っていない辺り、本当にパーソナルな心情であることが伺えます。私は歌詞がないのをいいことに、自分に置き換えて約束だって嘘ついたよね あのとき帰って来なかったよねと口ずさんだりしています(ごめんねaiko)。そして彼女は毎回アルバム最後の曲が珠玉で、今回はド直球に「卒業式」です。名前からしてすでに泣いてしまいそうですが、そんなタイトルに負けることのない切ない曲で、切ない気持ちで聴き終わる、そんな私の傷心に寄り添ってくれたアルバムです。こんなアルバムを出したのに紅白落選するとかちっきしょーーーーー!!!


*3位:YUKI『FLY』

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 初YUKIにして最高傑作に巡りあってしまいました。踊れるアルバムをテーマに制作された今作、私は元々我が長崎が舞台となったアニメ『坂道のアポロン』の主題歌だった「坂道のメロディ」が好きすぎて好きすぎて、この曲(と「プレイボール」)を越えるマキシシングル盤に長らく出会えていないほどなんですが、だからこそアルバムver.での収録と聞いて不安だったんです。ですが、それも納得。全体的にヴィンテージ感というか、懐かしさと温かさのあるこのアルバムに、涼やかなアレンジのまま収録するわけにはいきませんよね。そんな感じで、温かみのある、かつ原曲をほぼ壊さないという優しいアレンジで収録されたアルバムver.も、今では大好きになってしまいました。冒頭シングルにもなった「誰でもロンリー」から3曲ぶっ続けでノリノリ、続く「波乗り500マイル」「君はスーパーラジカル」はまさに90'sな憎い曲調、夜食を歌った小曲「真夜中の恋人」を挟んで、気だるげな「スリーエンジェルス」に「眼鏡を外して」、「わたしの願い事」からシングル3曲をぶっ続けた(特に「STARMANN」はアルバムで聴いてはじめて名曲だってことに気づいた!)あとは、レゲエのノリを取り入れた朗らかなミッド「カ・リ・ス・マ in the dark」でオーラスをむかえ、1番のみ作られた本当にパーソナルな「fly」でアルバムは幕を閉じます。本当に、まさしくイケてる(=FLY)アルバムを届けてくれたエロきゃわなYUKIちゃんに感謝です。


*2位:ASY『#Zero_ASY』

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 もはや私のブログでは説明不要の存在となりつつあります、ASYのデビュー作です。ドラムン・ベース・ユニットながら、EDMやダブ・ステップなど、ダンス・ミュージックが好きなら必ず食指が動くアルバム。また、ダンス・ミュージック・フリークにとっても、STY氏による日本語の歌詞やメロディは新鮮で、本当に大きく門戸を開いた1枚です。詳しくは感想記事で語っているのでそちらを参照していただきたいですが、とにもかくにも是非とも皆さま聴いてください。ちなみにAmazonもiTunesもリンク先はリパッケージ盤ですので是非。近未来感を味わいたいそこのアナタ、Another Tokyoが手招きをしていますよ。


*1位:椎名林檎『日出処』

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 お前ら薄々予想はついてたんだろう? そう、アタシはアギレラ・フリークであり、アップル・フリークでもあるのよ……様見さらせ! ということで、目出度いタイトルに相応しく1位となりましたのは、椎名林檎のド名盤『日出処』でございます。こちらも詳しくは感想記事で語っているので、是非そちらを……というかこれを見れば、私が如何に好きなアルバムにしか感想記事を書かない人間かってことがわかりますね。書きたい欲にかきたててくれるアルバムの感想記事ならどんどん書きますとも、天晴よ林檎。ちなみにさっきから偉そうな口調なのは、このアルバムに多大に影響を受けたからです。ここ数年ちょっと何かすると不謹慎だのなんだの、出る杭は念入りに不適切呼ばわりされる風潮な国になってしまった我らがNIPPON。何言ってんだい、此処は日出処だよ? 堂々と目抜き通りを歩きゃあいいのよ! ヘイターたちなんざハイレグ姿で背中に羽生やして様見さらせってんだ! とドヤ顔で背中を叩いて猫背な私の日本人としての姿勢を正してくれた肝っ玉ぶっ飛び母ちゃんな林檎さん、マジリスペクトしてるッス……! そんなわけで、私は今日から攻めの姿勢で生きていく所存なので、アンタたち何卒ご覚悟!


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 以上、35作品ってめちゃくちゃ多いですね、ホントに疲れました。ただいま26日の2時49分ですが、これから推敲して、洋楽のほうも35枚ぶん書いて、時間ができたらコメツアして……と私の頭のなかはグルグルグルグルいろんなものがゴチャゴチャしている状態です。だからいつも以上に長文乱文なのかもしれません……しかも! 妹に『SHERLOCK』一緒に観てと頼まれて毎日1話ずつ消化してるんですよ! ひとりじゃ観れない子だから! だけどマーティン・フリーマンがかわいすぎて私大満足! ……はい、すいません。ついつい愚痴ってしまいましたが、ランキングとしては私の好みが表出しまくっていてたいへん満足しています。いい順位の算出方法を見つけたもんだと自分で自分を褒めてあげたいところです。それでは! 明日はいよいよ洋楽アルバム・ランキングです! 皆さまどうぞお楽しみに! ご覚悟!(結局チキン)


 14/12/27
 IYE2014第3弾、クリスマスに送る洋楽ソング・ランキング~! 特殊な集計方法だけど1位が当てられるかな~? ゆずひめがアルバムを買わないDJ・Hip-Hop作品に注目よ~! それじゃあ20位から一気に~? カウントダウン!




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20位:Selena Gomez「The Heart Wants What It Wants」

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 星たちも踊り出すスーパー・アイドル☆Selena Gomezたんの初のベスト盤『For You』より、新曲がランクイン。流行りのオルタナR&Bに手を出したアンニュイなミッドで、先日のAMAでの背中から羽を生やす大仰で中二病なパフォーマンス(とそのあとのTaylorとLordeの大袈裟に感動したリアクション)も記憶に新しいゴメたん。そういえばしばらく女優業に専念するって言ってたっけ、と思いながらMVを観てみると、モノクロな映像で語り出すゴメたんの姿に確かな女優魂を見たアテクシだったのでした……そもそも気怠そうな歌声の持ち主なので、この路線はきっちりハマっていて、前々から思っていたことですが、彼女のポップ・センスは素晴らしいと思います。今回のベスト盤はすべてのアルバムを持っているファンであっても、かつてタッグを組んだことのあるPixie Lott大先生のベスト盤と比べればお買い得品だと思うので、日本のiTunesじゃまだ買えないみたいですし、皆さんこの際是非ゴメたんの軌跡をCDで辿ってみては? てか大先生、ソングライターとして邦楽と洋楽両方に2日連続で名前が出るとか存在感すごすぎワロタ。


19位:Kylie Minogue「Crystallize」


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 我らがアフロディーテKylie Minogue様が、鋏姉妹ことScissor Sistersとタッグを組んだチャリティ・シングルです。アルバム『Kiss Me Once』(洋楽アルバム部門にランクインするかお楽しみに!)から漏れた曲ながら、アルバムに収録されたどんな曲よりもキャッチーでポップで、ここ15年のKylieを凝縮したようなキラキラした1曲です。彼女はこういうキラキラな曲も、落ち着いたバラードも、攻めに徹した曲も、すべて乗りこなせるのが強みですね。アフロディーテKylie様に自己を肯定しなさいと歌われれば、まるでそれは天啓のように私たちの背中をそっと押してくれるのです。


18位:Hilary Duff「All About You」


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 The Princess Of Candy Pop is back……時代を先取りしすぎたエレポップ・アルバム『Dignity』が不発に終わってしまった不遇のアイドルHilary Duff嬢が帰って来ました! と言ってもこちらは復帰第2作目で、シンガロング系フォーク・ソングといったところ。ファンと楽しく一緒に歌うダフ嬢 is super cuteなMVに仕上がってるのかと思いきや、まさかの踊りまくりという内容に顎が外れました。ダフ嬢、Sweet Sixteenだったころから幼児体型なのは変わってないのね……と若干感慨に浸れるので、10年以上洋楽を追いかけている方は是非チェックしてみてください。


17位:Fergie「L.A. Love (La La)」


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 ラーラ・ラーララー。猿でもイケるイイ女 is back……もはや説明不要、The Black Eyed Peasの紅一点兼BEPが大ブレイクするきっかけとなったクイーン、Fergie嬢がシーンに舞い戻って参りました。流行りのプロデューサーDJ Mustardを迎え、Hip-Hop色の強いレペゼン曲で復帰です。いろんな都市の名前が出てきますが、流石はJAPANと親交の深いファーギー・ファーグさん、きちんとTOKYOも出してくれてます。MVにはなんと「That Ain't Cool」で共演したあのKUMI KODAも出演しており、AMAではヴェテランの貫禄と安定感で、勢いはあるもののまだ完成されていない若手たちをドヤ顔で圧倒していました。アルバムが楽しみだなあ。


16位:Calvin Harris「Summer」


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 ザ・夏じゃなくてもクラブでかかる曲。久しぶりにカルヴィン自らがヴォーカルを担当している曲で、以前のオタッキーで非リアだった頃の彼はどこへやら、今や華麗にセレブ化して確実に自己愛が高まってきているおかげで、ヴォーカルも語尾が若干気取った歌い方になっています。ですがそこが夏感を出していて味になっているので何も言えません。あとやっぱりまだどこか野暮ったいところが抜け切れていない感じ、ギリギリ愛せます。ただ、洗練されていけばいくほど、男としての器の小ささが浮き彫りになっちゃってますね。


15位:The Chainsmokers「#Selfie」


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 1年に1曲は大ヒットするネタ曲ポジション。最初はなんだこれ、と思っていましたが、悲しいかな、ネタ曲ほど愛してしまう性、たくさん聴いてしまったのでした。EDMもここまで来たのか、といった感じですが、クラブでとりあえずセルフィー(自撮り)を撮っちゃうというすっからかんな歌詞、最高です。Instagramに投稿してフィルターをどうするか、キャプションをどうするかなど、ビッチたちの会話がそのまま歌詞になっていて、ホントに面白いな~と思いました。最近のネタ曲のなかじゃ一番好きです。


14位:Gwen Stefani「Baby Don't Lie」


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 The L.A.M.B. Girl is back……自身がヴォーカルを務めるNo Doubtの活動(アルバム『Push And Shove』の感想記事はコチラ)を経て、お久しぶりとなりましたソロ復帰作第1弾です。とはいえスカをやっているNo Doubtと、今回のレゲエ・チックなこの曲……いったいどの辺で差別化を図っていらっしゃるのかしら、と思ってしまうほどNo Doubtっぽさがあります。ジャケットやMVの色使いも『Push And Shove』のアートワークと同じヴィヴィッドな色使いで、バンドの延長線上なのかしら、とも思ったんですが、まあ久しぶりの新曲ですし、どんどんどんどんクセになってきた曲なので、その辺はもうどうだっていいんです。復帰作第2弾はソロ時代を支えたPharrellが関与したトンチンカンな「Spark The Fire」(対象期間外)です。ザ・やりたい放題。だけどこっちのほうがGwen Stefaniの曲っぽいかな~、と思います。


13位:Hilary Duff「Chasing The Sun」


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 The "Real" Disney Princess is back……18位で復帰第2作を先に取り上げたダフ嬢の本当の復帰作です。ホンット、ディズニー出身のアイドルが続々とワタシ革命を果たしていくなか、10年以上経った今でもそのイメージを崩すことなくアイドルし続けている彼女こそが真のディズニー・プリンセスですよ。さて、肝心の曲は、10年以上経てば落ち着いたサウンド志向になったのか、サーフ系SSWのColbie Caillatを制作に迎えた夏にピッタリのリラックスしたサーフ・ナンバー。MVでは10年経っても相変わらずなディズニー演技を披露していて、キャンディー・ポップな歌声ともども、彼女のアイデンティティが健在でとても嬉しく思いました(顔は縦に伸びたね)


12位:Clean Bandit「Rather Be feat. Jess Glynne」


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 清潔な盗賊の「ラーザ・ビ」がランクイン。え? 正しくは「ラザー・ビー」だって? 何言ってんだい! 公式がそう言ってたらそれが公式なんだよてやんでい! マジレスすると正しいルビをふったわけではなく、歌で聴いたときに聞こえる発音にルビをふったんだと思います。なんだか彼らはクラシカルEDMグループらしく、安っぽいギラついたEDMが多いなか、なんだかお上品な印象。いい意味でお下品なEDMを中和して、上手いポジションを見つけたグループだな、と思っています。この曲のMVは我らがJAPANで撮影されたことでも話題になりました。弦を爪弾くように跳ねるフックが心地いいですね。そのあとはヴァイオリンだかチェロだか(クラシック全然詳しくなくてごめんなさい)に合わせて身体を痙攣させたくなります。


11位:Iggy Azalea「Black Widow feat. Rita Ora」

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 今年大ブレイクを果たしたフィメール・ラッパー、イギイギことIggy AzaleaがRita Oraをヴォーカルに、Katy Perryを作詞に迎えた――というだけでなんだか強そうな1曲。映画『Kill Bill』の世界観をモチーフに、似非JAPANを取り入れたMVが話題(一番話題になったのはいつも以上にRihannaにしか見えないRita Oraだったけど)となりました。Katy Perryのファッキン・ダークな一面を表すはずだったアルバム『Prism』が結果的にファッキン・ダークな心境にさした光をテーマにした作品だったので、そのファッキン・ダークな部分はこの曲の歌詞に表れていました。私の激情にシンクロした歌詞が最高です。だけど私は嫌われたって毒蜘蛛のように相手を狂愛し続けます(闇)。


10位:Iggy Azalea「Fancy feat. Charli XCX」


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 イギイギ2連発! この曲で初の全米1位を獲得いたしました。客演のCharli XCXにとっても初の全米1位となり、一気にこのふたりが波に乗った記念すべき曲です。去年のLordeの「Royals」に対するアンサー・ソング的な立ち位置とも謳われていましたが、私は例え客演であろうとJAPAN愛を歌詞に表すCharliたんが愛おしくて仕方ありませんでした。フックでTOKYOと歌われる曲が全米1位、胸熱じゃない……don't U θink?


*9位:Marina & The Diamonds「Froot」

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 The "Witchy Diamond" Marina is back……1stにして傑作だった『The Family Jewels』、2ndにしてオルター・エゴが暴れた『Electra Heart』、そして今回放ったのはその両方のいいところを合わせて更に進化させた曲です。魔女系SSWとしてどんどん禍々しさのレヴェルがアップしていくMarinaさんの歌声は、少女のように高らかかと思いきや呪詛のように低音でうねり、かと思えば聖母のように包み込んできて、まさに変幻自在。異国語を彼女が魔女声で歌うと、聞き馴染みがないせいで、本当に呪文のように聞こえてしまう不思議。おかげで最近は気づくとLivin' la dolce vita...と唸ってしまっています。そんな素晴らしい曲なのに、日本のiTunesではアルバムのページが表示されず、検索結果からしか買えないという事態。最近それに気づいてようやくDLできたので、再生回数が足りずこの位置です。てやんでいガラパゴスJAPANめ。


*8位:Charli XCX「Boom Clap」


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 10位に客演で登場したCharli XCXが、姉妹のような存在Marinaをサンドウィッチして、本人名義でランクイン。この曲は映画の主題歌ということで、「Fancy」からの流れもあり、綺麗にヒットの波に乗りました。軽やかなシンセ・ポップながら、どこかクセがあって中毒性のあるところが実にUKらしく、そしてそこが彼女の持ち味でもあると思います。それにしても彼女も(ヴィジュアルが)変幻自在で、「Fancy」ではサザエさんだったのが、この曲では尾野真千子です。先日のAMAでこの曲を歌い終わりサングラスを外したと思いきや、パンダみたいに真っ黒なアイメイクで「Break The Rules」を暴れ出して本当に最高でした。まさに、彼女はパンク・ロッカーです。そして親日家すぎて、ぱみゅ子やPerfume、Tommy february6が好きな彼女は、この曲のMVの日本ヴァージョンも作ってくれました。幸あれ。


*7位:Estelle「Conqueror」

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 相変わらずブラクラみたいなジャケットが気持ち悪いですが、このジャケットでオルタナだと思って手を出さずにいられちゃたまらないので、今からでもジャケットを替え……ってあれ? JAPANのiTunesで買えなくなってる? アルバム『True Romance』のプレ・オーダーがはじまったから? だけどそのアルバムのページもないわよ? どういうことなの? 売る気あるの? ……すみません荒ぶりました。それくらい名曲だと思うので、本当にもったいないと思ってしまうのです。この猫も杓子も流行に倣ってオルタナR&Bに走っているなか、5年前に全盛を極めたパワー・ミッドを歌い上げています。メロディーも美しく、彼女の歌声が持つ独特の浮遊感が遺憾なく発揮された名曲です。みんなもっと聴いて! 彼女は「American Boy」の一発屋じゃないのよ! (とはいえiTunesにはないしもうどうにもならない)


*6位:Nicki Minaj「Anaconda」


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 The Best Hip-Hop Song Of The Yearに決定です。持ち前(とは言え整形)のビッグ・ブーティーを活かした、コミカルかつ変態チックなラップが冴え渡る神曲。だからこそJ.LOの「Booty」でライヴァルのイギイギたんが客演に迎えられたときは闇を感じましたしオリジナルのPitbullェ……とも思いましたが、そこはまあ置いといて。アンタのアナコンダをぶち込んでちょうだい! という身も蓋もないお下品ソングなんですが、ここまで極まってしまえばもう最高です。元々私は「Stupid Hoe」みたいな曲が好きやったんや。ただ、終盤の汚すぎる笑い声が私にソックリだと言われるのだけは心外です。


*5位:Mark Ronson「Uptown Funk! feat. Bruno Mars」


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 My Husband is back……ちっちゃくてお茶目でお目目クリクリのかわいいお顔でシガレットな歌声でめちゃくちゃ歌が上手くて踊りがかわいらしくて肌の色と肉づきがいやらしくて曲は優等生なのに私生活は意外とワルで……あなたの好きな100のところをあげようと思ったらキリがないよ……ってくらい大好きなBruno Marsが、Mark Ronsonの客演というかたちで帰ってきました。Mark RonsonはDJ兼プロデューサーなので、全部ブルーノ(と愉快な仲間たち)が歌っているまさにアップでファンクな神曲。俺ってイケてる(発展!)と空耳してしまう以外は本当に最高の曲で、ファンクだけどEDMマナーに則った曲の展開に、否応なしに盛り上がります。MVのヘアサロンのシーンのお茶目っぷりはもちろん、パフォーマンスの際のあのかわいくもありカッコよくもある振り付け、もはや総合芸術の域です……はぁ。好き。ホント、"あの"Rita Oraと付き合ってたくらいなんだから、私と付き合ってくれたっていいのよブルーノ……ハレルヤ!


*4位:Rita Ora「I Will Never Let You Down」


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 ディーヴァは赤がお好き。16位の最後で軽くディスった元カレCalvin Harrisが私にディスられた理由がこの曲です。当時交際していたこのふたり、カルヴィンはRita Oraにこの曲を提供しました。なんという公私混同っぷりでしょう。だけど、まるで20メートル・シャトルランをしているかのような気分で盛り上がれるこのポップでキャッチーなEDMソングは、Rita Ora史上最高の神曲でした。ですがどうでしょう。別れてしまったと思いきや、カルヴィンはRita Oraがこの曲を歌うことを許さないと言い出したのです。それによって、製作中の2ndアルバムに収録される可能性も絶望的……なんて小さな男なの! これこそ公私混同よ! Rita Oraもっと怒っていいよ! オラオラ怒っていいよ! 怒っていいんだよ! 全然泣けなくて苦しいのは誰ですか! 全然今なら泣いてもいいんだよ(ブルーノの次にRita Oraとか自分の業の深さを感じる)


*3位:The Saturdays「What Are You Waiting For?」

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 Team Sats, stand up! 5人組のUKガールズ・グループ、ベスト盤からの新曲、Tove Loによるソングライティング、Xenomaniaによるプロダクションという、惜しくも解散してしまった先輩グループGirls Aloudの超絶ゴッド・ソング「Something New」と同じ鉄壁の布陣でおくる、Satsのブチ上げソングが爆誕です。まったく同じ音でまくし立てるサビ、それでいてしっかりグルーヴがあって、私たちはGirls Aloudに引き続き、彼女たちにも否応なしに踊らされてしまうのです……どちらもちょっとダサい感じがより一層最高よ……昨日のMAXといい、私「Something New」好きすぎだろ……。


*2位:Sigma「Nobody To Love」


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 へえ、アンタも愛に疲れたんだ? 私もよ……そんな私たちにはこの曲があるわ……ということで、Sigmaさんがこの位置にランクイン。元々はKanye Westの「Bound 2」のブートレグ(非公式Remix)だったのが大きな反響を呼び、彼ら名義のシングルとしてリリースされるやいなや、全英1位を獲得したドラムンベース・チューン。きっと私はASYに出会っていなければこの曲を聴くことはなかったでしょう。STY氏によるピアノ一本のカヴァーが素晴らしく、そちらとともにたくさん聴きました。あと、彼ら、全英1位を獲得した人たちなのに、TwitterのQ&Aで私の質問に逐一答えてくれて、本当に気さくな人たちだなあ、ととても心が温まりました。幸あれ。


*1位:Lady GaGa「Do What U Want feat. Christina Aguilera」


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 クッソワロタ。普段の私を知っている方々ならば予想ができたはず……そう、無類のアギレラ・フリークであることを考慮すればこの曲が1位になることくらい去年の1月からわかっていたことでしょう……? というわけで、ガガさんがアギレラがコーチを務めていたオーディション番組『The Voice』に出演の際、元々はR. Kellyをゲストに迎えていたところを歌詞を変えてアギレラさんと歌い、不仲だと言われていたふたりだけにその反響は非常に大きく、遂にスタジオ・ヴァージョンをリリースすることになった、という運びでリリースされた曲です。元々この曲は好きでしたし、もうお互い負けじとガナりにガナっているのがホントに面白くて最高ですし、なんか最後はお互いやるわね、的な感じで盃を交わしちゃうこのバブルな感じ、本当に私のなかのディーヴァというモンスターをくすぐってくれました。天晴。そういえばはるか昔に和訳記事も書いたんだった。


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 以上、今年は復帰が多い1年でしたね。ベスト盤からの新曲や来年リリースが待たれる先行シングル、そして企画シングルまで本当にいい曲揃いで、大変満足な1年でした。ただ、ひとつだけ欲を言うならば、Fergie・GwenときたらNelly Furtadoにも復活してほしかったですし、HilaryときたらLindsay Lohanにも復活してほしかったです。あ、Paris Hiltonは今の路線が好きじゃありません。来年こそは復活してくれるのか、そこも楽しみにしながら、シングル篇を終わりたいと思います。1日お休みを挟んで、明後日からとうとうアルバム篇です。それではお楽しみに!


 14/12/25
 IYE2014第2弾、イヴの夜に送る邦楽ソング・ランキング~! 今年も個性豊かな面々が揃ってるよ~! シングルじゃなくてソングなところに注目よ~! それじゃあ20位から一気に~? カウントダウン!




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20位:ASY「Another Tokyo State Of Mind」

 公式サイトでフリー・ダウンロード

 ドラムンベース・ユニットASYがデビュー作『#Zero_ASY』(感想記事はコチラ)のリリースを記念してフリー・ダウンロード・シングルとして太っ腹に放った、CHiEをゲスト・ヴォーカルに迎えたレペゼン・ソングがランクイン。ご存知JAY Z「Empire State Of Mind feat. Alicia Keys」を原曲に、歌詞とアレンジをそれぞれ東京仕様・ドラムンベース仕様に味つけした1曲です。Aメロのどこから来たなんて関係ないの"関係ない"の部分の歌い方がとてもツボで、そこばかり繰り返して堪能しております。ちなみにAnother TokyoとはASYの活動拠点です。


19位:KAT-TUN「In Fact」
 KAT-TUNの良心ともいえる中丸メンバーが出演し、今年一番私の心を掴んで離さなかった神糞ドラマ、『ファースト・クラス』のチージーかつスタイリッシュなOP映像に合わせて流れていた主題歌です。ちなみに残念ながら、アルバム『come Here』には未収録となりました。ジャニーズはこういうところがあるんだよな。マウンティングのはじまりを告げるような不穏なイントロから、シンセが交錯する攻めの1曲で、攻めていたこのドラマにピッタリな世界観。純朴で朴訥な佇まいの中丸メンバーが華々しく毒々しいエリカ様と見事な対比を魅せていて本当に最高でした。そして中丸メンバーといえば、なんといっても遊井亮子。犬のように弄ばれている図がやたらとハマっていてお見事でした。


18位:三代目 J Soul Brothers「S.A.K.U.R.A.」


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 今年その人気を確実なものにした感じのある三代目JSBさん。そんな彼らの春夏秋冬シリーズのはじまりを告げた、エネルギーがフルスロットルなロッキッシュなファンク・チューン。日本人は桜と言われればその儚さを愛でる国民性ですが、この曲はもうメーターが振り切れそうなくらいにギュインギュイン言っています。冬シングル「O.R.I.O.N.」(対象期間外)のc/wに収録された作曲家STYさんご本人によるRemixではトラップに再調理され、まさにTURN DOWN FOR WHAT(=#MORIAGARO)な仕上がりになっていて、一粒で二度美味しい曲となりました。


17位:平井堅「グロテスク feat. 安室奈美恵」


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 人間の醜い部分を描いた、タイトル負けしていない1曲。そんな曲を歌うにあたって、NAMIE AMUROを引っ張ってきたKEN HIRAIさん。憎み合うように対峙するふたりの構図が印象的でした。それでもサイバーなトラックに乗せて流麗に歌っているので、そこまでドロドロっぷりを感じさせません……逆に!? 一見サラッとした曲なのに歌詞が実はこんなことになっていてって感じが!? 上っ面は笑顔で内面はドロッドロな人間関係を描いているようで策士だなあ、と思いました。今年は「ソレデモシタイ」(対象期間外)といい、KEN HIRAIのディーヴァっぷりが加速していてワクワクが止まりませんでした。


16位:BLUE MOON BOO「BMB♥!!」


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 日テレ金曜深夜の音楽番組『ミュージック・ドラゴン』は、ときどきこういったアーティストを突然拾ってくるので、とても目が離せません。それぞれキャリアを持ったヴェテランたちが集結した"個性溢れるホットな女神達"BLUE MOON BOOのデビュー曲です。温度低めのクールなトラックに乗せてThank you らいてう先生とディーヴァにキメるperfectっぷり。ひとり年齢的にもJ.LOみたいな人がいるので、ついつい目で追ってしまいます。そして彼女たちのFacebookを覗いてみたら、青井月子なる広報担当(?)のお方が最高にパンチが効いていて(例えばコレ)素晴らしかったです。幸あれ。


15位:きゃりーぱみゅぱみゅ「ゆめのはじまりんりん」


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 アルバム『ピカピカふぁんたじん』(アルバム部門にランクインするかお楽しみに!)収録曲ですが、アレンジが違うので別モノとしてカウントいたしました。ぱみゅ子なりの卒業ソングということで、AYAME GORIKIのバブルガム・ポップな神曲「あなたの100の嫌いなところ」と同日発売だったんですが、どちらもまさかのTop 10ランクインならずという結果を今でも鮮明に覚えています。ぱみゅ子は節目ソングが得意ですよね、ハタチになったときの「ふりそでーしょん」にしろ「おとななこども」にしろ。この曲も寂しさと期待が入り混じったなんともいえないドリーミーさがすごくツボです。そろそろFukaseさんとの公然イチャイチャはやめてください。


14位:木村カエラ「OLE! OH!」


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 カエラ氏がとうとう、Galileo Galileiと相性の良さを魅せていたPOP ETCとタッグを組みました。お菓子のOREOのCMタイアップ曲かと思いきやそうでもなくて、彼女がチア・リーダーに扮しているMVからもわかる通り、10周年を迎えた木村カエラからの応援歌になっています。ともするとあっけらかんでバカっぽくなってしまいそうな危うさですが、そこをキラキラに仕上げているのがPOP ETCです。彼らが作る曲って、どれだけ明るくてもどれだけロックしていても、どこか影があるというか、そこに引きがあると思うんです。それが上手く作用したのがこの曲じゃないかな、と思います。ただただ明るいだけの応援歌じゃないってところがキュートですね。このコラボで互いの相性の良さを確認したのか、アルバム『MIETA』(対象期間外)ではPOP ETCが4曲を担当しています。とにかくリード曲の「sonic manic」が最高です。


13位:EXILE TRIBE「24WORLD」


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 EXILE TRIBEの初のアルバム『EXILE TRIBE REVOLUTION』に収録されているた新曲ですが、収録曲の多くが既発曲のカヴァーで占められていたので、オリジナル・アルバムとしてはカウントいたしませんでした。その結果、この曲がこちらのランキングにランクインです。STY×Maozonタッグで制作されたこの曲は、2番の歌い出しyoundでpoorでもfabulousならOKAYにしろ、大サビのHEAVEN & EARTHにしろ、ASYのアルバム『#Zero_ASY』に馴染み深いフレーズが出てくるので、ASYファンは思わずニヤリな1曲。24シリーズのスピンオフ的な立ち位置ということですが、本編の完結編でしょ、と思ってしまうくらいスケールの大きいPOP EDMに仕上がっています。


12位:Perfume「Cling Cling」


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 最近のystk氏からはPerfumeに対する愛情をもはや感じないというか、なんだか薄味な曲ばっかりあてがってきている気がしないでもないんですが、これはもはやぱみゅ子じゃないの? と思ってしまうくらい同じフレーズを繰り返しています。それでもエキゾチックな魅力だったり、サビ直前のなまいきなハーモニーまでもうすぐという名フレーズだったり、"Perfumeは仕事でぱみゅ子はバカンス"と表現していたystk氏、確かにこれはバカンスではないな、と感じさせられます。彼女たちももう20代後半、どんどん綺麗になっていってます。ハマった当時ほどの熱は正直もう残ってないですが、安定感といいますか、これからどういう方向性で魅せてくれるのか、それを楽しみにする気持ちはいまだ健在です。


11位:中島美嘉×加藤ミリヤ「Fighter」


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 同じSONY在籍同士、同じ個性的なファッション・メイク・センス同士、いつかコラボしないかと思っていましたが、遂にやってくれましたMIKAMILI。いったいどんな奇抜な曲がくるのかと思いきや、蓋を開けてみればのっぺりとした泥臭いロック・チューン。MVは孤独なファイターMIKAと、囚われの身のMILIYAHの切ない表情に注目です。ミリヤさんは常時切ない表情をしていらっしゃると思うんですが。ちなみに今年のワールドカップの公式アルバムに収録されたRemixヴァージョンはブラジリアンな仕上がりで、こちらではチア・ガールに扮した彼女たちがゆるい笑顔を浮かべて揺れ動いている姿が禍々しいです。


10位:MiChi「All I know」


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 去年3rdアルバム『EYES WIDE OPEN』がIYE2013で年間1位に選ばれたMiChiの配信限定シングル。盟友いしわたり淳治のペンによるもので、初夏にリリースされましたが、曲としては春のイメージです。草原に立っていると、前から爽やかな風がピンク色の花びらを巻き込んでブワッと吹いてきて、まるでそれが吹き抜けていく瞬間を切り取ったかのような、美しい1曲。ナチュラルEDMといいますか、爽やかさはもちろん、この情景が浮かぶ感じが素晴らしいですね。次の作品も本当に楽しみにしています。


*9位:Perfume「Hold Your Hand」


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 こちらは12位「Cling Cling」のc/wながら、メディアでもよく披露されている曲です。正直最初は全然ピンと来なくて、本当に私がPerfumeを離れる日が来たのかな、なんて思ったりもしたんですが、この前向きでポジティヴなミッドっぷりはだんだん効いてくる魔法のようで、ホントにジワジワとハマっていきました。その結果、キャッチーなぶん賞味期限が切れやすいリスクを背負った「Cling Cling」よりも安心して聴けていました。そしてこの曲は私に久しぶりにTommy february6を聴きたいな、と思わせてくれた重要な曲であったりもします。PerfumeとTommyのコラボ、あったりしないかなあ。


*8位:安室奈美恵「BRIGHTER DAY」


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 さあ、本日遂に最終回を迎える神糞ドラマ『ファーストクラス』ですが、その主題歌を担当しているのが、もはや邦楽女性POP界のマウンティング・ランキングでドンのような存在となっているNAMIE AMUROさんです。正直最近の曲は薄味なものばかりでどうしちゃったのかしら、とも思っていたんですが、この曲の爽やかさはどギツい毒が渦巻きつつも視聴後はどこか爽やかな余韻を残す『ファーストクラス』にピッタリだな、と思います。c/wの「SWEET KISSES」にはUKの妖精ことPixie Lott大先生が参加しています。ただ、MVの指先から出てる液体はどう見てもアレにしか見えないから今からでも色を変えてちょうだい監督。あ、あと『ファーストクラス』の主題歌を担当するに際して出したコメントがエリカ様ともども見事にビジネス臭を醸し出していて本当に最高でした。耳をすませばこのふたりの心の声が聞こえてきそうな棒読みっぷりに打ち震えます。


*7位:JUJU「ラストシーン」


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 アルバム『DOOR』(邦楽アルバム・ランキングに登場するかお楽しみに!)を発表したあと最初のシングル。そして久しぶりに潔いマイナー調の歌謡曲を持ってきてくれました。神曲「この夜を止めてよ」をも超えそうなENKAっぷり、パフォーマンスのときに横一列に並ぶ大仰なストリングス隊、大袈裟なくらい切ない歌い出し、そしてこの悲壮感溢れるジャケット……どれをとっても最高です。ただの演歌バラードかと思わせておいて、サビでブレイク・ビーツ調になるところも意表をついていて素晴らしいですね。シャッフル再生でこの歌い出しが流れだしたら思わず笑ってしまうくらい大好きです。幸せになって……。


*6位:安藤裕子「レガート」
 今年の夏に期間限定の企画でフリー配布されていたバラードです。結論から言うと、こんな素晴らしい曲をフリーで配布しちゃうなんてねえやん太っ腹……来年初頭に発売予定のアルバムに収録される予定なので、実質先行シングルのような立ち位置でしょうか。サビの切ない美メロっぷりはもちろんですが、言い募るように繰り返されるフレーズの切なさはまさに珠玉。彼女の独特な歌声には特有の温かみがあって、そこが逆に悲しいというか、涙腺をジワジワ刺激してきます。恋をしている人ならば誰しもに響く曲だと思うので、アルバムが出た際には是非チェックしてみてください。え? 私ですか? もちろん買います(真顔)。


*5位:椎名林檎「逆さに数えて」


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 シングル「NIPPON」のc/w曲です。表題曲とc/w曲を対比させ、表題曲がハレならc/w曲はケと、ジャジーなアプローチを仕掛けてきました。また、最後の英語の部分がほぼ共通しており、The wind is blowing fast / The sun is shining brightと、公式の日本語訳我らが祖国に風が吹いている / 我らが祖国に日が射しているに沿っています。そんな彼女の"対の美学"を改めて感じた1曲です。ホント、彼女はジャズと相性がいいですよね。だって「本能」の歌い方ってジャズの歌い方だと思いますもん。言ってることはその場その場で変わることが多いですが、その辺は昔から変わらないところに安心しますね。


*4位:倉木麻衣「無敵なハート」


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 クールなMai-K is back……最近は最初のベスト後のごとくシングルの方向性が迷走していた印象のMai-Kさんでしたが、今回2度目の黄金期の立役者といっても過言ではない望月由絵・平賀貴大と久しぶりにタッグを組みました。その心強さに裏打ちされたかのようなタイトルをはじめ、強気なMai-Kが堪能できる最高にクールでちょいダサ(そこがいい)な1曲です。なんだかんだで彼女はMai-Kラップでキメている無敵なハート持って進めばいいじゃんのフレーズ通り無敵なハートの持ち主(というかただのド天然)だと思うので、これからも無敵なハート持って進めばいいじゃんって思ってます。この心配しなくても大丈夫そうな感じ、大好きです。あと、歯磨き粉の会社さん、是非この曲をタイアップによろしくお願いいたします。無敵~な歯! 


*3位:MAX「情熱のZUMBA」


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 MAX is back……AGAIN! 去年「Tacata'」がIYE邦楽ソング1位に選ばれ、(私のなかで)トリプル・ミリオンを売り上げた日本最強のガールズ・グループが、今年はズンバで帰ってきたのです! 去年より確実にお金がかけられたMAXが火を吹きたけのこダンスを舞う爆笑必至のMVはもちろん、ズンバズンバズバズンバズンバズバズンバズンバズバズンバッバッバッと繰り返されるインパクト大なフレーズをはじめ、中島美嘉の「雪の華」をはじめとする名曲を生んできたSatomiさんとは思えない振り切った名フレーズのオンパレードで、私はもう自分の解放されちゃった Something Newでそのまま「Something New」を踊り狂いそうなくらいです。今年失恋しちゃったそこのアナタ? 所詮、海辺の恋はZUMBA……気にしないで前を向きましょう? もうホントに最ッ高! この路線でアルバム1枚作ってくれることを楽しみにしてるわよMAX! 新曲発売記念の生放送Ustreamでシャンパン片手に犬を抱きかかえて話すバブリーでブルジョワなガールズ・グループはこの世にMAXだけ! だからジャケットの格好もCAじゃなくてスッチーと呼びたい! ホンット、一生ついていくわっ!

参考画像



*2位:中島美嘉×加藤ミリヤ「Gift」


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 3位で1位じゃないかってくらい語りすぎちゃったせいで若干どうしようかと戸惑ってるんですか、こちらがMIKAMILIの真骨頂です。個性的ではみだし者なふたりだからこそ歌える、世の中のユニークたちの応援歌。かく言う私もミス・ユニークなので、この曲の温かいミッドな曲調、そしてふたりが綴った優しい歌詞に、心がとても安らぎました。MIKA、アンタは私の数秘33としてのティーチャーよ……笑われていいじゃない いつでも守ってあげるわ だって何一つ悪いことしてないじゃない / 他人と違うこと それが何だっていうのよ 私達を見て 必ず味方でいるから……precious……私もこのこぼれる自己愛を抱きしめなきゃ!(違う)


*1位:三代目 J Soul Brothers「R.Y.U.S.E.I.」


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 さあ! 来ました! どうだ! STY×Maozon=最強! 三代目JSBさんがファン内外問わず幅広い人たちに受け、それはレコ大規模になり、もはや彼らの名刺となったブチ上げアンセム! キャッチーな振り付けランニングマンも大人気で、本当に大きなヒットとなりました。年末にカラオケで歌いたい曲No. 1にも選ばれ、そのキーの高さに撃沈する人たちが続出するだろうと思うと胸が熱くなっている今日このごろですが、撃沈したってブチ上がる曲はブチ上がるんです。是非ともこの曲でブチ上がったあと、家に帰ったらこの曲と双子の存在ASYの「S.T.A.R.S.」(詳しい記事はコチラ)を聴いてこの1年を洗い流してください。とにもかくにも、三代目JSBさん、STYさん、Maozonくん、大ヒットとレコ大おめでとうございます! 大賞も是非!


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 以上、女声モノ・ガールズ・グループ中心なのは相変わらずですが、今年はSTY WORKSが冴え渡ったLDHさんも大量にランクインいたしました。あと、なんといっても神糞ドラマ『ファーストクラス』が大きかったように思います。このドラマで私の蕾だった自己愛は大きく開花した感じがします。今日の最終回、本当に楽しみ! 明日は洋楽ソング・ランキングですのでお楽しみに! あ、あと、この記事で通算100記事目です! やったね! それでは!


 14/12/24

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