10 Best Albums Of The Decade So Far by Intoxicated Lotus Intoxicated Lotus
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 2010年代も折り返し、今年に入って、各音楽雑誌が2010年代前半のベスト・アルバムをこぞって発表しています。そういうわけで私もそれに便乗し、昨日Twitterで2010年代前半の個人的ベスト・アルバム10枚を発表しました。しかしやっぱりコメントなしだとあまりにもお粗末な気がしたので、今回こちらの記事でサラッと紹介できたらと思います、サラッと。ちなみにどのアルバムにも思い入れがあるので、順位づけはせずABC順で紹介していこうと思います。それでは参りましょう。


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Alanis Morissette『Havoc And Bright Lights』

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 感想記事

 よく、激情型の女性は母親になると丸くなると言います。彼女もそのひとりなんじゃないかな、と感じたのがこの作品。はじめて聴いたカナダのシンガー・ソングライターAlanis Morissetteのオリジナル・アルバムです。それこそ代表曲「You Oughta Know」のような激情ソングはリアルタイムではなくベスト盤で知ったクチなので、きっと怖い人なんだろうなってずっと思っていました。ベスト盤のあとに発表された『Flavors Of Entanglement』も興味はあったので一応試聴してみたものの、なんだか難解で合わないな、とスルーしていました。どうやらそのあと結婚して出産したらしく、復帰第一弾シングル「Guardian」が発表されました。そしてこの曲に見事にハマってしまいました。晴れやかなギター・ロックで非常に素晴らしい。前作での難解さは消え、明快に"私はあなたを護る"(国内盤の和訳は"保護者"で苦笑)と歌い切る姿には、女性としての強さ、そして母性を感じました。何よりこの晴れ渡るジャケットを見て、これでアラニス・デビューを果たそうと決めました。内容はジャケットに偽りのない、爽やかな内容。アラニスは怖い人という先入観を持っていたからか、ものの見事にやられてしまいました。メロディーの美しさが際立つポップ・ロックがアップからスロウまで勢揃いしています。それでも「Celebrity」や「Numb」などでかつての激情が見え隠れしている辺り一筋縄ではいかないですけれど、ちょうど前作から今作までのあいだに椎名林檎・東京事変にハマった身としては、そういう路線も全然平気になっていました。特に最後の「Edge Of Evolution」は本当にカッコいいエッジの効いたラウドなロック・ナンバーです。よく『Jagged Little Pill』に尽きる人と言われがちですが、特に彼女に苦手意識を持っているかたにこそ、是非聴いていただきたい名盤です。
Recommend Songs:「'Til You」「Empathy」「Spiral」「Receive」「Edge Of Evolution」


Alexandra Burke『Heartbreak On Hold』
 本人があとから"やりたい音楽ではなかった"と否定した、UKの『X-Factor』優勝者Alexandra Burkeの2ndアルバムです。私、いわゆるゲイ受けする曲が大好きなので、全曲ゲイ受けしそうなこのアルバムはまさにパラダイスでした。1stでもその片鱗は見せていましたが、1stの新装盤からの先行シングル「Start Withou You feat. Laza Morgan」でそれは徐々に彼女の路線へと変わっていき、この2ndはそっち方面へ振り切った内容となっています。とはいえ流行のエレクトロを取り入れた上質なダンス・ナンバーから温かなミッド、ピアノ・バラードまで揃っていて、聴き手を決して飽きさせません。「Elephant feat. Erick Morillo」がいい例ですが、全体的にひんやりとした雰囲気が漂っているのも素晴らしい。最後にゴスペル調のピアノ・バラード「What Money Can't Buy」を配置するというマラ様をリスペクトしているかのような構成も素敵。中盤には「Love You That Much」のようなフレンチの香り漂うおしゃれなナンバーもあって、そちらではKylieの面影もチラチラ。本当にこれからもっと期待したいアーティストだったのに、このアルバムを自ら否定するだなんて絶対に許さないからな!(当時は元Destiny's ChildのKelly Rowlandもダンス路線の珍作『Here I Am』を発表し、のちのちサラッと手のひらを返してR&Bに戻ったので、黒人ディーヴァにとってはそういう時代だったのかもしれません)
Recommend Songs:「Heartbreak On Hold」「Elephant feat. Erick Morillo」「Let It Go」「Love You That Much」「Sitting On Top Of The World」「What Money Can't Buy」


Alicia Keys『Girl On Fire』

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 正直2nd『The Diary Of Alicia Keys』でピークを迎え、より荒削りにソウルを追求した土臭い『As I Am』、かと思えば瑞々しい『The Element Of Freedom』と、なかなか試行錯誤を繰り返していらっしゃったアメリカの才女 aka ピアニスト aka シンガー・ソングライター。Jamelia(懐かしい存在)からSwizz Beatzを略奪して結婚したり、1stの10周年記念盤をリリースしたり、こちらの期待値がすっかり最底辺まで下がっていたところ、新作発表の一報が。もうどうでもいいけど一応惰性で買っとくか、という限りなく低いテンションで買ったところ、ものの見事にやられてしまいました。Bruno Mars、Emeli Sandeといった売れっ子(このふたりのアルバムは優等生すぎる)が作曲で参加し、上質度は割増。そして母は強しと言いますか、新しいAlicia Keysの誕生を感じさせる力強さを持った、まさに燃える女の情熱がほとばしったアツいアルバムに仕上がっています。特に「Brand New Me」はMVでカツラをむしりとるところが最高ですし、「Outro」に至っては炎が燃え盛る街中でピアノを狂ったように弾きながら絶唱しているかのよう……それでいて「Tears Always Win」のような朗らかながら切ないシンガロング系のアンセミックな曲も入っているんだから本当に素晴らしい。ちゃっかり子どもを参加させたり、EDMを彼女なりに落としこんだり、公私混同夫婦曲もあったり、正直珍盤に仕上がる要素ならたくさんあったんですが、それが上手い具合に調和して、見事な傑作に仕上がったと思います。
Recommend Songs:「Brand New Me」「New Day」「Tears Always Win」「That's When I Knew」「Outro」「Girl On Fire


Beyonce『4』

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 正直『Beyonce』とどちらにするか迷ったんですが、『Beyonce』はリリースからまだ1年で冷静な判断がくだせないことと、『Beyonce』で耳にしたサウンドのはじまりがこのアルバムからであること、そして何より私はポップ人間なので、今回は適度にポップだったこちらを選びました、アメリカのエンターテイナーBeyonceの4枚目のアルバム『4』です。BeyonceはかねてよりBeyonceというジャンルを確立させたいと語っていて、そのあとに発売されたのがこのアルバムです。『Beyonce』で開花したオルタナティヴR&Bの片鱗は、特に冒頭3曲で感じることができると思います。また、Babyfaceがいい仕事をした「Best Thing I Never Had」の晴れやかなピアノ・サウンド(ただし恨み節)、Diane Warrenがいい仕事をした「I Was Here」のスケール感は流石といったところ。何より当時は結婚して愛の絶頂にいて、その喜びでつい4回も転調を繰り返しちゃう「Love On Top」はハイライトでしょう。「Countdown」「End Of Time」ではアフリカンないつもの彼女を堪能できますし、これまでのファンならば必ずどれかには引っかかりがあるという点でとてもポップだと思います。そして深遠なる「1 + 1」ではじまって、そのパワーを爆発させるヘンテコ・ナンバー「Run The World (Girls)」で終わる劇的な潔さ……本当に最高なアルバムだと思います。ふぉ~っ!
Recommend Songs:「1 + 1」「Best Thing I Never Had」「Party feat. Andre 3000」「Rather Die Young」「Love On Top」「Countdown」「I Was Here」「Run The World (Girls)」


Christina Aguilera『Lotus』

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 こちらも『Bionic』とどちらにしようか迷ったんですが、まあ『Bionic』は完全に珍盤なのでこちらです。2010年代前半は落ち目の印象が拭えない、アメリカが産んだジ・オリジナル・クイーン・ディーヴァことChristina Aguileraさん。映画『バーレスク』ではあんなにスリムだったのに、とメディアはその激太りした体型にばかり注目。アギさんもアギさんでオーディション番組『The Voice』のコーチに起用され、お茶の間人気を取り戻せる絶好のチャンスだったのにいろいろとやらかして、すっかり嫌われ者になりました。しかし客演では何故かヒットを飛ばすという珍現象が渦巻くなか、ひっそりとリリースされた本人名義のアルバムがこちらです。『Bionic』での実験的なエレクトロ・サウンドは身を潜め、上質なポップ・チューンがズラリと並びました。『Bionic』でいち早く起用したオーストラリアのシンガー・ソングライターSiaは続投で、上質なバラード郡を提供。『The Voice』繋がりで神の歌声を持つCee Lo Greenとカントリー・シンガーBlake Sheltonが客演で参加。結果的にヴァラエティ豊かなアルバムとなって、ともすればとっちらかりそうなものなんですが、珍曲「Circles」でさえ浮くことなく、アギレラの歌声一本でしっかりと貫かれた世界観が痛快です。最近は痩せて人気を取り戻しつつあるので、再びこのアルバムが日の目を見ればいいな、とひっそり思っています。このブログではじめて取り上げた思い入れ深いアルバムでもありますしね……そして次はロックだそうなので、各位どうぞもろもろ心にご準備あれ。
Recommend Songs:「Lotus」「Army Of Me」「Red Hot Kinda Love」「Your Body」「Let There Be Love」「Blank Page」「Around The World」「Best Of Me」「Just A Fool feat. Blake Shelton」


Clare Maguire『Light After Dark』
 UKが産んだ魔女系シンガー・ソングライターのひとりClare Maguireさん。生けるレジェンドCher、情念ディーヴァToni Braxtonと並ぶ、"男声"の持ち主でもあります。そんな彼女のデビュー作にして最新作なんですが、これはもう最初の1秒から最後の1秒まで一度も崩れることなく貫かれた圧倒的な世界観に尽きます。ただひたすら荘厳で、スケール感があって、たとえ可笑しいことをしていても可笑しいと言えないような威圧感……こんな言葉を使うとすごく馬鹿っぽいですけど、すごくアートですね。最近はライヴEPをリリースしたり、誰得な活動が続いていますが、完全なる過去の人になる前に、どうかまた新しいアルバムでいい意味で手のひら返しをさせてほしいです。特に「Bullet」は本当に心があたたまるバラードなので、是非……(って必死で売り込んでるのにMV削除してんじゃねえよ!)
Recommend Songs:「The Shield And The Sword」「The Last Dance」「Bullet」「The Happiest Pretenders」「Sweet Lie」「Break These Chains」「Ain't Nobody」「Light After Dark」


Florence + The Machine『Ceremonials』

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 こちらもClare Maguireと同じくUKが産んだ魔女系シンガー・ソングライターのひとり、Florence + The Machineです。正直1st『Lungs』は民族っぽさと土臭さがあまり好みではなくハマれなかったタチなんですが、今作は徹底してバロック・ポップという新しい世界観。もうまさに、優雅で耽美。そしてどこか禍々しい。それでもしっかり緩急がついていて、最後「Leave My Body」に至ってはJAPANの雅楽を思わせる壮大さです。それでも難解にならないのはひとえにメロディーが素晴らしいからで、それはCalvin HarrisによってEDMアレンジされた「Spectrum」で照明済みです。紡ぐメロディーが際立っていて、かつ独特の歌声を持っている魔女系シンガー・ソングライターは、EDMととても相性がいいと思います。バロック・ポップって受けつけなさそう、というかたはまずこのEDM Remixのほうから入ってみるといいかもしれません。今年は待望の3rdアルバム発売ということで、とても楽しみにしています。
Recommend Songs:「Only If For A Night」「Shake It Out」「What The Water Gave Me」「Spectrum」「All This And Heaven Too」「Leave My Body」


Leona Lewis『Glassheart』

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 先ほど紹介したAlexandra Burkeの先輩となります、元祖『X-Factor』優勝者Leona Lewisさんの3rdアルバムです。1stアルバムはザ・優等生なポップ・アルバムで、2ndアルバムでは少しダンス・ポップのフレイヴァーを織り交ぜていました。そのダンス・ポップ路線が極まったのがこの『Glassheart』です。とはいえ1stや2ndで見られたバラードやポップもしっかりあるんですが、1stにおけるカタログ感、2ndで見られた試行錯誤感がなく、しっかり肝が据わっているアルバムです。Alicia Keysと同じくこちらにも売れっ子Emeli Sandeが作曲で参加していて、元々上質な歌声の持ち主なのに上質度は割増。最初から最後まで、ただただ瑞々しく、ただただ繊細なアルバムです。なのに全然売れなかったのが本当に残念……そりゃ旬は過ぎちゃったかもしれませんけど、ちょっと悲しかったですね……特に「Lovebird」はトンだ名ミッドなので、各位何卒!
Recommend Songs:「Trouble」「Un Love Me」「Lovebird」「Shake You Up」「When It Hurts」「Glassheart」「Fingerprint」


Nelly Furtado『The Spirit Indestructible』

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 カナダの個性派シンガー・ソングライターNelly Furtadoさんの4thアルバムです。Timbalandと組んだ『Loose』がバカ売れ、ベスト盤をリリース、今作はすっかり"あの人は今"状態になってからのリリースとなりました。ですが、これまでで一番アルバムとして真摯に取り組まれた作品で、曲間が繋がっていたり、その世界観はお見事です。彼女は元々民族音楽がルーツなんですが、それを捨て去ってアーバン方面にシフトした『Loose』がバカ売れしたという皮肉……しかしただの原点回帰というわけではなく、ダンスの要素もしっかりあったりするんですよね、それこそ最近ニュージーランドの個性派シンガー・ソングライターKimbraが発表した「Miracle」に通ずるような、シャンパン色のディスコを感じさせる「Circles」は時代の先を行っていたと思います。先行シングル「Big Hoops (Bigger The Better)」ではブレイク・ビーツやチョップト・アンド・スクリュードという流行を取り入れていましたし、今の彼女が民族音楽と再会を果たしたら、といった感じの名盤だと思います。なのでこれが全然売れなかったのは本当に悲しい。特に「Waiting For The Night」の祭り感はスペイン語圏に、そして最後の「Believers (Arab Spring)」の疾走ロック感は万人受けしそうなのに……もうメジャーでの活動にはあまり興味がないそうなので、これも致しかたない流れなのかもしれませんが、去年はFergieやGwen Stefaniが復活したことですし、彼女にも是非復活していただきたいところです。
Recommend Songs:「Spirit Indestructible」「Big Hoops (Bigger The Better)」「Waiting For The Night」「Circles」「Believers (Arab Spring)」


No Doubt『Push And Shove』

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 で、その復活したGwen Stefaniさんですが、彼女は元々No Doubtというスカ・バンドのヴォーカルで、そこからソロ・デビューを果たしてバカ売れしただけなので、本当に久方ぶりにバンドとしてのアルバムをリリースしてくれていました。それがこの『Push And Shove』なんですが、私正直スカってよくわかってないんですね。そしてレゲエ系が苦手なので、きっとハマれないだろうと思っていたんです。ですがもう全曲最高で、聴いていて心地がいい。きっとこの心地いい横揺れ感がスカなのね、と勝手に認識したくらいには教科書のような作品だと思います。そしてあくまでポップなので、スカと言われなければ私みたいなジャンルに無頓着な人間ならスカとは到底気づきません。ソロしか知らない人は、「Early Winter」「Baby Don't Lie」辺りの路線だと思っていただけるといいと思います。それにやっぱりGwen姐さんの歌詞と歌声はやっぱりどこか切なくて、夏に聴くとホントにジーンとしてしまいます。ザ・名盤。どうぞご賞味あれ。
Recommend Songs:「Settle Down」「Looking Hot」「One More Summer」「Push And Shove feat. Busy Signal & Major Lazer」「Easy」「Gravity」「Undercover」「Undone」「Heaven」「Dreaming The Same Dream」


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 以上、2010年代前半のベスト・アルバムと銘打っておきながら、すべて2012年以前からの選出という暴挙を果たしました。それでもディーヴァ、ソウル、魔女、インディー/オルタナとなかなかヴァランスの取れたラインナップになったんじゃないかな、と思います。そしてやっぱりこういう記事で紹介するアルバムは感想記事も書いちゃってますね。やっぱり紹介するだけ大好きってことなんでしょう。この10枚はそのうち全部感想記事書きたいなあ……あと、裏方としてのBruno Mars、Emeli Sande、そしてDiploはすごく優秀なんだな、と感じられた企画でもありました。本人名義だと意外とそうでもない(失礼)のに、流石は元々職人さんな人たちやでぇ……というわけで、完全に自己満足な記事になってしまいましたが、これをきっかけに何かにハマっていただけるとこれ幸いです。サラッと紹介するつもりがクドクドと長々語ってしまいましたが、まあそれもご愛嬌ということで……それでは、いつか邦楽篇もできることを願って、さよおなら! ぶおっ! くっせ~!


 15/04/17
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